表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/16

「なんて素敵な人だろう」

その日、町の名士に紹介された相手を見て、僕の心臓は早鐘をうった。

見合いが主なこの時代に、まさかの見合い相手として、とても素敵な、綺麗なお嬢さんと出会えるなんて。

給仕さんがお茶を出してくれたが、喉を通らなかった。自分の親が何を話していたかも、覚えていない。

勿論、見合いは受けた。


結婚式当日。

僕はもう、幸せの絶頂だ。

花嫁姿のあの人は、さぞ素晴らしいだろう。

これからは僕の奥さんだ。いよいよ対面する。


「あれ?」

そこにいたのは、花嫁の姉。だが、こちらが花嫁姿だ。

あちらには例の綺麗な花嫁が、なぜか振り袖姿で座っている。

目の前にいる花嫁姿の女性が、言う。

「相手は私ですよ?」

「お見合いのとき、いた?」

「いましたよ。お茶いれたでしょ?」

ああ、と僕は思った。

「いやあ、あまりにもあっちの娘が綺麗で、他の人は目に入らなかった!」

悪びれなく笑う僕に、本当の花嫁は呆れていたが、僕は最後にこう付け足した。

「まあ、誰でもいいんだけどな!」


フォローになっただろうか?

まあ、幸せだったからなんでもいいんだけどな。

実話です。


昭和10年前後かな、と思われます。

だんなのおじいちゃんのお話。


これを話してくれたのはだんな母なのですが、自分の姑、舅の悪口を一切言わない人なのです。時代もあるけど、戦中に頑張っていた祖父母大好きなだんな(天然)のルーツを感じられたお話。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ