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不登校男子、半サキュバス♀転生-お人好し中学生キズナがネガティヴ女子高校生を救って溺愛されてく話-  作者: 東山統星
シーズン2 Stone Cold Crazy-息の続く限り動き回れ-

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045 ヒトデナシどもの島

 アーテル・デビルとイブは、まさしく訝るような表情だった。なぜキズナがここにいるか、分かっていない様子である。


「き、キズナちゃん。そ、その──」吃音気味のアーテルにイブが言葉を被せ、「貴方、なんでここにいるのかしら? 中等部一学年の貴方が出張ることもないでしょう?」

「そりゃあ、“セブン・スターズ”の予備生? を倒さないとならないんで」

「「“セブン・スターズ”!?」」


 またもや声がかぶさった。やはりこのふたり、本質的には仲が良いらしい、とキズナはまたずれたことを思う。


「随分仲良しだな」


 そんな中、ふたりよりは年下に見える少女、基元男性だとうそぶくルーシが会話に割って入ってきた。


「ホープからの通達じゃ、オマエら揉めに揉めたらしいが、仲直りしたようだな。よろしいことだ」


 そんなどこか上から目線のルーシを、イブが睨む。彼女は言った。


「……、貴方、私たちより年下でしょ?」

「そうだよ」


 転生だか転移を挟んでいるルーシのほうが年上な気もするが、とりあえず隣にいるキズナと同じ銀髪を持つ少女はそう答えた。


「年下に教えてもらうことなんて、なにもない──」

「キズナの“カイザ・マギア”でぶっ倒れたのに?」即答しイブが押し黙ったところで、「年齢なんて、実力の前じゃなんの意味もない。オマエは13歳のキズナの魔力にブルって気絶したんだから、それくらい分かっているだろう?」

「そ、それは……」

「言い返せないのだったら、さっさと行くぞ。私だって時間が惜しいんだよ。君らと違って」


 いきなり険悪な雰囲気だ。アーテルは慌てているだけだし、イブの眉間にはしわが寄っている。

 キズナに至っては、まあそうなるだろうな、くらいの感想しか湧かない。


「……ところで、ルーシ様。私たちの向かう無人島とはどこなんでしょうか?」

「ああ。無人島って言い方には語弊があったな。より正しく言うと、ヒトデナシどもを収容する監獄島ってところかね」


 ルーシの言葉に、3人はポカンと口を空けた。間抜けな表情なのは間違いない。そして、3人は同じことを考える。この灰色に近い銀髪を持つ少女、自分らを殺すつもりか? と。


「そんな顔するなよ。大丈夫、確かに連中は女に飢えているが、オマエらKOM学園の首席と次席、それに7,000万メニーの13歳だろ? だったらなんとかなるよ」

「いや、なにをもってなんとかなるって思ってるの──」キズナの言葉をルーシが遮り、「なんともならなきゃ、オマエらがひどい目に遭うだけだしな。なに、サバイバルみたいなものだよ。収容者どもとオマエらの鬼ごっこだ。3日間も必死にやっていりゃ、コツもつかめるさ」


 ひどい言い草だ。


「ま、行きますか。サバイバルゲームへ」


 とはいえ、キズナに選択肢はない。パーラやメントの、いや、ロスト・エンジェルスに来てからの情報を精査すれば、“セブン・スターズ”の候補生が強いのは分かりきっている。それをたった3日で倒せ、となれば、こんなふざけた提案でもすがるしかない。

 そんな銀髪の半サキュバスの態度に、アーテルとイブは肩を分かりやすいほどしぼめた。


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