6 えーーー!
「えええええー!」
ガーベラが驚きの声をあげるのも無理もないことだった。戦の後勝利に感動していたら、シャリィがやってきた。なんと両手に子供を抱えている。
「その子達どうしたの?」
クーリーフンが目をまん丸にして聞いた。シャリィが抱えてきた子は、もう歩けそうなほどだった。どちらも薄黄色のチュニックにズボン姿である。シャリィは子供達を下ろした。二人とも金髪青い瞳でかわいい顔をしている。二人とも物珍しそうにあたりを見回して、なんと歌い出した。
「ラ、ララララ~♪」
「ララララ~」
そのハモリの見事なこと。
「もしかしてラメーンの子供!?」
ガーベラが気がついて言うと、シャリィが正解とばかりに手をたたいていた。
「えー! すごい!」
「ラメーンとシャリィがついに……」
「おめでとう!」
「二人もすごい!」
この場にはアマンザとティラもいた。二人も喜んでいる。
「えわいい!」
ガーベラは女の子を抱っこした。
「ラララン♪」
「ララン♪」
「お名前は?」
ガーベラが聞くと、二人は首をかしげていた。シャリィも首をかしげている。
「クーリーフン、ラメーンに聞いてきて。それからついでにダーナもつれてきて」
「わかった」
クーリーフンは出て行った。
女の子はガーベラから離れて、豹のレオにさわってみていた。男の子がガーベラに抱っこをせがんだので、ガーベラは男の子を抱っこした。
「この子達、お母さんの孫ってことですかね?」
アマンザが聞いた。
「孫? シャリィって、私の子供扱いなのかしら?」
「違うんですか?」
「子供っていうよりも、分身って気がしてたけど、シャリィもさっき何か変化なかった?」
シャリィは身振り手振りで何かを訴えていた。
「体が光ったみたいだね」
ティラが言った。
「やっぱりそうなんだ」
「ララララ~ラン」
「ラララ~」
一人が歌い出すと、もう一人もつられて歌うようだ。
「そのうち歌詞を歌うのかな? ラメーン様もうれしいだろうなあ」
アマンザが微笑ましげに言った。
クーリーフンがラメーンの神殿に行ってみると、ラメーンは頭をかかえていた。
「ラメーン、あの二人の名前はなんていうの?」
「今考えている」
ラメーンは名付けで悩んでいた。
「二人もできてすごいじゃない。よかったね」
「戦の最中に作ってしまったから、なんだかハロルド達に悪いな。さっきシャリィの体がぴかーっと輝いたんだ。それで、強引にそうなってしまった」
「そうなんだ。それでできたんだ。名前、早く考えてよ」
「わかっている。名前を考えるのがこんなに難しいとは!」
悩むほどに深みにはまりそうだ。幸せそうだったのでクーリーフンはダーナの神殿に行った。そこには見たことがあるような子供の神がいた。
「あれ?」
「クーリーフン、僕ら神に昇格したんだよ!」
「僕ら?」
「虹の七人さ」
「ええええー!」
確かに、子供の顔は虹の妖精達の顔と似ていた。
「合体したの?」
「そうだよ。僕らはラーズに誘われて、ランスロットとして戦っていたんだよ。ランスすごかったよ。いやーすごい体験だったよ」
「そうなの? 君たちもいたの?」
「ランスの中にいたんだよ」
「へー」
ダーナはうれしそうでもなく、ちょっと微妙な顔つきだった。普通ならば、妖精が神になったのだから喜ぶところだが。
「ダーナはどうしたの?」
クーリーフンが聞いた。
「なんだか寂しくて。七人いて神殿が賑やかだったのに、一人になっちゃったから」
「まあ確かにねえ」
「ダーナ、大丈夫、僕ら分かれることもできるよ」
彼は言うなり七人の妖精にわかれてしまった。
「まー」
「分かれたら妖精、一人になったら神。すごくない?」
彼は得意げにクーリーフンを見ている。
「すごいよ。今までにない神だね。じゃアシュラン様に名前をつけてもらうのかな」
「そうよね。今までアオ君とかアカ君って呼んでたから、新しい名前がいるわね」
「あ、そうだ。ラメーンに子供ができてさ、お母さんのところにいるから見においでよ」
「ラメーンに子供!? 行くわ!」
「僕も!」
三人がガーベラ神殿に来た時には、ガーベラが竪琴を奏でて、双子がハミングで歌い、アマンザとティラは肩をゆらして聞いていた。
「まーかわいい」
ダーナは双子の子供達を見て感激していた。
「しかもなんて良い声なのかしら。さすがラメーンの子だわ。母親は、シャリィ?」
シャリィが胸をはっている。一曲終わり、ガーベラがダーナと一緒に来た男の子に注目した。
「僕ら虹の妖精から合体して光の神に昇格しましたー」
「えー合体!? どうしていきなり合体したの?」
「ラーズと一緒にランスロットとして戦っていたんです。そのせいかな」
「えーアオ君達戦場にいたの?」
「ランスロットとラーズと、僕らで合体したんですよ。合体がとけた時、神に変わっていたんです。元々は僕らこうやって生まれる予定だったから、元に戻ったってことかな?」
「そうなの? 良いことだけど、なんだか寂しいような」
「僕ら分かれることもできるから大丈夫」
ずらっと横に七人並んだのでガーベラたちは驚いたのだった。




