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なんなんだこの異世界は、常識ないんか  作者: 嵐山ノキ


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9.ステータス確認だ!

「結局、今日は戦闘なしだったな」


 夕方。先ほどの依頼を断ってギルドを後にしたカナタとリナ。

 

 今日の活動を終え、泊まるところを探す必要がある。


 リナは定住している安宿があるらしく、カナタはそこの別部屋に泊まるつもりだった。

 

 宿までの道中、これからについて相談する。

 

「そろそろモンスターとのバトルも経験したいんだけどな」


「いいけど、あんたレベル1だよね。戦える?」


 カナタはハッとした。

 

「そうか。ステータス見るか」


「ステータス見るのにMPが10必要だよ」


「俺、今MPいくつだ」


「わかんない」


「ステータス見るか」


「ステータス見るのにMPが10必要だよ」


「俺、今MPいくつだ」


「何回やるのよこれ」


 リナが呆れ顔になる。


「ループに入ったかと思ったじゃないの」


「ごめんごめん」


 平謝りのカナタだ。


「しかしステータスを見るだけでMP10とは法外だな。仕方ない。ステータスオープン!」

 

 目の前にウインドウが開いた。思っていたとおりレベル1だ。


「攻撃力も防御力も、平均よりちょっと下くらいね」


「ポジティブな感想がほしいんだが」


 スキル欄には何もない。特徴がない。これからわかってくるのかもしれない。


 最大MPは25だったが、きっちり今は15に減っていた。

 

「まあ、致命的に低い項目はないな。安心した」


「こんなもんでしょ」


「ところで、明日からはどうする?」


「そうね、せっかくだからあたしとパーティー組む?」


 リナからの意外な申し出だった。


 もちろん、と答えてもいいが彼女の真意が計りかねた。


「いいけど、パーティーを組むことによるメリットは?」

 

「うーん、このステータス画面の所持金の欄があるでしょ」


 リナはカナタのステータスウインドウをのぞき込み、指をさした。


「ああ。6000Gってある」


「パーティーを組んだら、メンバーの持ち金が合算されて表示されるの」


「予想外の説明が来たな」


「それで、パーティーを解散したら、この所持金が人数で均等に割られるのよ」


「ほほう。いろいろ問題あるやり方だな」


「ちなみに私の所持金は10G」


「パーティー組むと……」


「6010G」


「で、解散すると……」


「……」

 

「3005Gずつか」

 

「あはは」

 

「パーティー組むのはお前にとってのメリットか……」


 笑ってごまかそうとするリナ。


「まあいいよ。損するかもしれないけど」


 なんとなく今日1日を一緒に行動して、リナに対してなじみが出てきたのも事実だった。

 

「じゃあ結成ね」


「俺も一人じゃわからないことが多いし。よろしく頼む」

 

「オッケー。ところでどうしてあんたこんなにお金持ってるの?」


 カナタの眉が、ピクリと動いた。

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