↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なんなんだこの異世界は、常識ないんか  作者: 嵐山ノキ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
37/40

37.王様からの依頼だ!

「ねえ、そろそろ玉座に行ってみない?」


「王の間ってことか? 行けるんだろうか」


「自由に入れるんだから、大丈夫でしょ」


 いつの間にかリナの方が乗り気だ。


 そして何人かが王の間へと歩いて行こうとしている。いずれも冒険者風で武器を携えているのが少し気になった。


「そういえば、今日はモンスターはいないな。今回はモンスター向けには解放されていないのか」

 

「そもそも前回、一般公開とか言ってモンスターもご自由にお入り下さい状態だったのがおかしいのよ」


 王の間へ通じる重厚な扉があるが、今日は開いている。冒険者風の男女がそこへ入っていく。


「私たちも、入っちゃうわけ?」


「せっかくだからな」


 カナタとリナもさも当然のように王の間へと入った。


 外からの陽の光が玉座を照らし、そこに腰掛けている王の姿を映し出した。


 玉座のすぐ近くには大臣であろう男性。そして集められたと思しき冒険者たちが8人いた。


「え、私たちもここに立ってる感じ?」


「何か始まりそうだし、とにかく話を聞いてみるか」


 カナタとリナが末席に並ぶ。そのタイミングで王が口を開いた。


「うむ。これで全員か」


 カナタたちは見下ろされているような感覚を覚えた。


「わざわざギルドに所属の屈強な冒険者に集まってもらい感謝する。しかも秘密裏にここに来てもらうためには、一般開放の日を選ぶしかなかった」


「なるほど、人を隠すなら人の中、というわけですか」


 長髪の男がわかったようなことを言った。そして続ける。


「おそらく王様は、我々に極秘の任務を頼みたい、ということなのでしょうね」


「あいつなんなんだ?」


 カナタは小声でリナに喋りかけた。


「まあ、解説してくれる便利キャラだと思おうよ」


「うむ。話が早くて助かるな。実は……バイートの砦がモンスターに乗っ取られた」


「!」


「そこでだ。お前たちには、モンスターを倒してこの砦を奪還してもらいたい」

 

 冒険者たちがざわつく。


 カナタたちは状況が飲み込めず、キョロキョロとしていた。早く長髪の男が解説してくれないかと思った。

 

「バイートの砦が……あそこはモンスターのみならず隣接するダーグ国をも監視する要衝のはず」


 やはり長髪の男が喋り始めたので、カナタはリナと目を合わせてガッツポーズする。


「ん?」


 隣の男に不審がられてしまった。カナタは頭をかいてごまかした。


「兵士たちも強者揃いと聞いていましたが、なぜモンスターなどに不覚を取ったのでしょうか」


 さすが長髪の男だけあって、カナタの聞いてほしいことを尋ねてくれた。

 

「うむ……実は砦の避難訓練で皆が城門の外に集まっていたら、その隙に入り込まれてな」


「この世界ってバカが多いの?」


 リナが小声で呟く。


「となると、避難訓練のことをモンスターに教えた者がいる……王様、内通者がおりますぞ」


「いや、避難訓練の日時のお知らせを砦の壁に何枚も貼っておったのだ」


「むむ、すると情報は筒抜け……」

 

「この人たち真面目にやってるのかな?」


 リナは呆れて言う。

 

「つまり罠でも何でもなく、普通に隙を突かれただけか。そうでしょう、王様」


 ついにカナタが口を挟んだ。リナはぎょっとする。


「ちょ、余計なこと言いそうな気がする……」


「リナ、いいから。王様、先ほどの依頼には大きな問題がございます」


 カナタは一歩前に出て言った。


 周囲の冒険者たちは顔を見合わせる。


 王はわずかに口元を緩め、カナタの言葉を待った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。