18.護衛の依頼だ!
「今日もギルドで依頼を探そうか」
朝に待ち合わせし、軽く話をしながらギルドへと向かう二人。
「さすがにそろそろ戦闘したくなってきたんだが」
「うーん、スキルレベルが上がるまでは、しばらく殴って倒すしかないんじゃないの?」
「物理で?」
「物理で」
「もうちょっと頭を使う余地がないか考えてみる」
ギルド【魂の炎】に着いた。さっそく一番下のFランクから、依頼の貼り紙を見ていく。
「ねえ、この護衛依頼ってよくない?」
リナが早々と受ける依頼の候補を見つけたらしい。
カナタが近づいて一緒に貼り紙を見る。
「この街から、森を通ってデブレイの街までか……どれぐらいかかる?」
「2日ぐらいかな。途中の森はモンスターが出るよ」
「しかしFランクだし、簡単かもしれないぞ」
この依頼を受けることにしたカナタ。受付に申し込む。
「護衛の依頼ですね。わかりました。では、護衛対象の方をお呼びしますので、1時間ほどしたらもう一度ここにいらしてください」
しばらく待つことになった。その間にカナタは他にどんな依頼があるのかを吟味してギルド内を歩き回る。
リナはスキル精霊からもらった説明本を読み進めていた。
「そういえば誰を護衛するのか書いてあったっけ?」
「書いてあったよ。エルフの女性だって」
「エルフ……」
一気に異世界っぽくなってきた。
1時間が経過し、再び受付に集まるカナタとリナ。そこには護衛対象となるエルフの女性がすでに立っていた。
「こんにちは、エルフです」
しっかりとお辞儀をされる。金髪の間からのぞく耳の先は尖っている。
両腕にブレスレットをし、首には見たことのないような飾りのネックレス。
そして胸元が開いたドレスを着ていた。お辞儀をされてカナタは少し目のやり場に困った。
「変わった自己紹介だけど、こんにちは」
お辞儀を返すカナタたちである。
「こう見えて私、500歳なんですよ」
「うっそー! もっと若く見える」
「冗談ですよ。本当は501歳です」
「わかんないわかんない」
「なにこれ? エルフの間で流行ってるジョーク?」
ノリについて行けないリナ。
「名前はタイスマリーと言います。よろしくお願いしますね」
「はい。しかしなぜ、デブレイの街まで行くのですか?」
「実は……私は連れ合い、つまり配偶者とこの街で30年ほど暮らしていたのですが、先日その連れ合いが亡くなりまして」
「ご愁傷様です」
「ありがとうございます。ですので一度故郷に帰ろうかなと。結婚してからはエルフの里に戻っていませんでしたので」
「なるほど」
目的がはっきりしてきて、雰囲気が和やかになる。
「ちなみに道中にある森って安全なんですか?」
「安全ですよ。死ぬ人もいますけど」
「安全とは」
再び雰囲気が重くなった。
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