第17話
「そんな話を信じろというのか!」
(はい。私たちは確信しています)
リズが応える。
「その竜の子が、世界の希望だと...」
頭を抱える長老。
アリア失踪の知らせはリズの耳にも入った。
しかし、
アリアは必ずここに来る。
そう確信したリズは、道中引き返すことなく、里に帰ってきた。
エルフの里。
そこには、外からの干渉を嫌うエルフの結界が張ってある。
エルフか、エルフと同行した者にしか道が開かず、そうでない者は永遠に森を彷徨うことになる。
もし、アリアが来ても、リズがいなければ入ることができない。
アリアを待つ。
そう決めた。
長老はしばし待て、と言い残しリズを家に帰した。
―――
険しい顔で考え込む。
公表するわけにはいかぬ。
魔竜を討伐していない―― それ自体は、どうとでもなる。
死んだのは確かだ。どうでも良い。
竜の子を匿えなどと......
儂の決定と言えども、里の中には反対する者も出る。
皆を説き伏せるのは無理じゃ......
長老の座を追われることも......
もし、魔竜の子が育てば、とても隠しておくことなどできぬはず。
人間に見つかれば、エルフの里自体が世界の脅威と見做される。
全面戦争は免れぬ。
魔族に魔王......
あれはエルフに伝わるお伽話だ。
そんなものが存在するのなら、儂らの魔力探知にかかっておる。
魔竜の子は危険すぎる......
第18話に続く。
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