繋がり8 サプライズ
路上ライヴ 当日
街のメインストリート
カナデ「お~」
カナデ「ここでやるんだね~♪」
ツナグ「……」
ヴェル「……」
カナデ「どうしたの男ども?」
カナデ「顔、引きつってるけど?」
ツナグ「……カナデは」
ツナグ「怖くないのかよ」
カナデ「え~?」
カナデ「楽しみでしかないけど~?」
ヴェル「……その強心臓」
ヴェル「どこから来るんだよ」
ツナグ「てかヴェル」
ツナグ「お前ノリノリだったじゃん」
ヴェル「……想像と現実は違うんだよ」
カナデ「はいはい~」
パンッと手を叩く
カナデ「男ども~?」
カナデ「準備しよ~♪」
「時間通りね」
ツナグ「……ネアさん?」
ネア「待ってたよ、少年」
ヴェル「……あんたか」
ネア「ギターの子も来たね」
ネア「ちゃんと来るあたり、いいじゃん?」
ヴェル「……まあな」
ツナグ「……あのさネアさん」
ツナグ「ここでやるんだよな?」
ネア「ん~?」
一歩、近づく。
ネア「誰がそんなこと言ったの?」
ツナグ「……は?」
ネア「君たちがやる場所は――」
「ここじゃないよ?」
ツナグ「……え?」
ネアに連れられる
ツナグ「……おい」
ツナグ「……ここって」
扉の前。
ネア「さ、どうぞ」
――開く。
ツナグ「……は?」
ヴェル「……おいおい」
そこにあったのは
ステージ
照明
音響機材
そして――
“観客席”
ツナグ「……これ」
ツナグ「……ライヴハウスじゃねえか!!」
ヴェル「……あんた」
ヴェル「その格好……」
ネア「ステージ衣装のこと?」
ツナグ「……何する気だよ」
ネア「ん~?」
軽く笑う。
ネア「せっかくだし――」
「こっちでやろうか?」
ツナグ「……は?」
ヴェル「……は?」
ネア「このステージで」
ツナグ・ヴェル「はああああああああああああああああ!?」
ネア「紹介するね」
ネア「ドラム、バラド」
ネア「ベース、サトル」
ヴェル「……は?」
ヴェル「……おい」
ヴェル「それって……」
“レア・シーン”じゃねえか
ツナグ「……え?」
ヴェル「知らねえのかよ!?」
ヴェル「CD出すたびに1位だぞ!?」
ネア「ふふ」
ネア「“レア・シーン”のヴォーカル」
ネア「シーン・ユア」
ネア「この名前くらいは知ってるでしょ?」
ツナグ「(……ガチのプロじゃん)」
ネア「まあ今日は――」
ネア「“ジャスト”だけどね?」
ツナグ「……ジャスト?」
ネア「ここではそう名乗ってるの」
ネア「内緒ね?」
ネア「で?」
ネア「この6人でやるけど」
ツナグ「……え?」
ヴェル「……は?」
ネア「問題ある?」
ツナグ「ありまくりだろ!!」
ツナグ「初対面だし!」
ツナグ「音合わせもしてねえし!!」
バラド「楽譜あるんだろ?」
ツナグ「……え?」
渡す。
サトル「……ん」
一瞬、目を通す。
サトル「覚えた」
ツナグ「……は?」
ヴェル「……は?」
ネア「まあ――」
ネア「これが“プロ”ってやつ」
ツナグ「……ちょっと見ただけだぞ?」
ネア「だからでしょ?」
ネア「あと2時間で――」
客、埋まるから
ツナグ「……は?」
ネア「この箱、満員で50人」
ヴェル「……50人」
バラド「少ねえな」
サトル「まあリハビリみたいなもんだし」
ツナグ「……こっちは」
ツナグ「スタートラインにも立ってねえんだけど?」
カナデ「……」
ツナグ「(さすがにカナデも――)」
「……楽しみ」
ツナグ「……え?」
カナデ「……ダメだ」
「めっちゃ楽しそう~~♪」




