やまない雨
この都市、東京では夜になると局所的に激しい雷雨に見舞われる。それが人為的なものなのか、はたまた偶然なのかまだ調査中である。そしてこの雷雨のなか雷に打たれれば人を襲う化け物、雨人あまうどになってしまうかもしれないのだ。雷の衝撃で脳がイカれ理性などなくなり、死ぬまで暴れまわる。しかし、雷に打たれても雨人にならなかった場合、特別な能力を持った雷人になる。
普段より長い雨、雷人狩りなるものが原因だとか、無事雨の範囲から抜けられるのか、
結局その後、夜が明けるまで雨人は発生しなかった。
だが、1つ違和感が、
「雨…やまないな。」
雨がやまない。もうとっくに七時だ。いつもなら六時にはやむはずだ。
「これ、任務まだ続く感じ?」
「眠い」
鹿松は大分眠そうだ。
そんなことを考えていると、
「おーい!」
そんなことを言いながら走ってくる人影があった。
「君達、早く雨の範囲から抜けたほうがいいぞ。」
「なんでですか?」
「この長い雨は雷人狩り出没の合図だ。早く出ないと狩られるぞ。」
「なんですか雷人狩りって?」
「そんなことは後でいい!早く抜けるぞ!」
手をつかまれ走り出す。
「俺は村山、能力はないが雷人だ。」
そんなこともあるもんなのか、そんなことより…
「その、雷人狩りって何なんですか?」
「あぁ、もともとこの雨はそいつらの起こしてるものだな。天候を操る系の能力がいるんだろう。目的は分からないが能力を集めてるらしい。」
「集めるってどうやって?」
聞きたいことはいくらでもある。
「雷人の体は電化製品みたいなもんだからな、殺して能力を使うための器官をぶんどれば、そこに電力ながして能力が使える。」
怖いことを考えた奴がいたもんだ。
「でも、なんでわざわざ今日なんですか?」
「目当ての能力持った奴がいたんだろ、でも…」
いいかけたところで足がとまる。
進行方向に黒いレインコートをした男がいた。
「僕達のこと紹介してくれてありがとう。」
その雷人狩りとやらに捕まってしまったらしい。
「さぁ、その眠そうな子をおいていってもらおうか、
さもないと…」
刀を取り出しその剣には炎がまとわれている。
「なんだあれ、クソッ…かっこいいぞ」
その刀身を向けると炎を飛ばしてきた。
とっさに風でガードする。
なんてかっこいい能力なんだ。
「君は風の能力だったね。じゃあこっちかな。」
なんだ?
爪が一気に伸び突き刺さってきた。
能力を2つ以上も?
爪を叩き折り引き抜く。
そんなことをしてるうちに2人に炎が直撃していた。
ヤバい風で消火を…
その時、暗い空間に一瞬で引き釣り込まれる。
ー空想世界ー
なんだこれは?鹿松とおっさんともう一人いる。
「よーし。ここから出たらそのまま突っ走れ。」
「あの、あなたは?」
「あーー知らないの?結構有名だと思ったけどなぁ」
なんだ誰だ?
「まぁいいや。出たらダッシュねダッシュ。」
そう言うといつの間にか元の場所に戻ってきた。
そして言われた通り走り出した。
「まっまて!」
「君の相手はオーレ。」
気づいたら怪我も治り、2人についたひも消えている。
「おっさん、あの人誰だ?」
「んあ?あいつは新井想。討伐レート現在1位の雨傘最高戦力だ。」
「ハァハァ」
なんだこいつ能力の格が違いすぎる。
ー空想世界ー
またかよ…もうなんだこれ。
「強い能力が欲しいんだろ?俺の能力とかおすすめだよ。」
できんなら、もうやってんだよ…!
「まだ、バテんなよ?勝負はここからなんだからさ!」




