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雨の郁  作者: たつき
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3/5

甘雨

この都市、東京では夜になると局所的に激しい雷雨に見舞われる。それが人為的なものなのか、はたまた偶然なのかまだ調査中である。そしてこの雷雨のなか雷に打たれれば人を襲う化け物、雨人あまうどになってしまうかもしれないのだ。雷の衝撃で脳がイカれ理性などなくなり、死ぬまで暴れまわる。しかし、雷に打たれても雨人にならなかった場合、特別な能力を持った雷人になる。

雷人になった風間は雨傘に入るのかそれとも

「ていうかまぁ、入ってもらうことになるだろうね。」

「そうね。」

え?ん?こういうのはカッコよく入る意思を伝えるものじゃ?

「それは?どういう?」

「隊員不足なのよね。」

「雷に打たれる人も多いわけじゃないし」

「でも、隊員は5000人超えってどっかで聞いた気が…」

「確かにいるわ、だけど…」

だけど?

「とりあえず入ってみる!みたいな奴多いのよね。」

「戦闘向きの能力者は結構少ないのよ。歯端君でギリよ。」

あいつイキってた割に弱いのかよ。

「あの討伐レートの雨人とあれだけやれるんだから、入ってもらわないと困るというか。」

「現に隊員の約3000人は最弱討伐レートの雨人すら単独撃破はできない。」

「電力量もかなり多いみたいだし。」

「でも、さっき戦った時、結構すぐ能力使えなくなっちゃって、」

「あれは、最初はみんな電力の使い方下手だからね。仕方ないよ。」

「じゃあ!ソユことで!元気になったし!これに親御さんと自分のサイン書いて持ってきてね!!」

「え?あ?えっちょっ。」

そう言われながら医務室らしきとこを追い出された。


次の日、親はすんなり認めてくれた。

「お前のやりたいことをやれ。」

とのことだ、別にやりたいわけじゃないが、ひとを助けるのは悪い気はしない。


「はい、受理しました。こちら手首に装着お願いします。」

スマートウォッチのようなものを装着するようにと、渡された。

なんだこれは?

「任務などの連絡はこちらにいきます。あなたの電力で動くので電池の交換は不要です。」

「あとこれは水龍さんからの推薦状ですので。初期レート+300からのスタートになります。」

推薦?水龍?なんだそれ?まぁいいか。

「現在レートは800ですので、雨人を倒して給与が支給されるレート1000目指して頑張ってください。」

さっそく300貰えたし1000も余裕だろう。


今日は初任務。

最初のうちは、任務はペアでこなすらしい。1人じゃ心細いしな。

強い人だといいんだけども。

そろそろ集合場所に着きそうだ。

「あぁ!もしかして君かな僕のペアの風間くんは!」

元気のいい声で後ろから話しかけられた。

いい人そうで良かったと思いながら振り向く。

振り向くと好青年だった。がその後ろに黒い人型の影があった。

「そうです、風間です。大変恐縮なのですが、その後ろのものは何なのでしょうか?」

と、恐る恐る尋ねる。

「あぁこれは俺の能力さ。俺の能力はこのトモダチを具現化する。」

「なかなか珍しい能力らしくてね、推薦状がでて初期レートが+50されたんだ。」

「あっ名前!鹿松柊しかまつひいらぎだ!」

「風間俊太です。よろしくお願いします!」

推薦状というのは強い能力につくものらしいな。

「じゃあ、もうさっそく任務行こうか。」

任務は雨の中での見回りである。そして雨の中濡れて動けなくなるのを防ぐため、開発されたのがこのレインコート。上下あり、フードを被ればほぼ濡れない。普通に普段使いしようかな。


深夜0時を時計が回る。

「全然、暇ですね」

「そうだな!そういうもんらしいぞ!」

そういうもんなのか。

「まぁ平和な方がいいじゃないですか。」

「それもそうだな!!」

元気のいい人だな。後ろのトモダチとやらは静かに歩き続ける。

そんな時、手首の装置が鳴り出す。

「アマウド、シュツゲン至急ムカヘ」

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