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黒幕、だいたい面倒な奴
影を追って辿り着いたのは、
王都のさらに地下——封鎖された古い施設だった。
「絶対ヤバい場所だろここ」
「見れば分かる」
クレアが警戒を強める。
空気が重い。
だがハルキは逆に楽しそうだった。
(この感じ、当たりだな)
扉を開ける。
中には巨大な装置。
そして——
「ようやく来たか」
声。
人影が現れる。
黒幕である。
「お前が原因か?」
「“一部”だな」
めんどくさいタイプだった。
長々と語り始める。
世界の構造がどうとか、進化がどうとか。
ハルキ:
(長い)
クレア:
「聞け」
ダルム:
「聞かんでいい」
意見が割れる。
ハルキは途中で口を挟んだ。
「要するに壊せばいい?」
黒幕、沈黙。
「話を最後まで——」
「長い」
一刀両断。
クレアが頭を抱える。
「頼むから少しは空気を読め」
「読んだ結果これ」
読めてない。
だが方向は合っている。
ハルキは装置を見た。
(あー、これまた“あのタイプ”だな)
理解した。
「よし、終わらせるか」
雑に見えて、
一番早い解決方法を選んでいる男である。




