14/31
平和なはずなのに、イベントが湧く
その夜。
宿屋の一室。
クレアは腕を組んでいた。
「……嫌な予感がする」
「奇遇だな、俺もだ」
「お前の場合は常にだろう」
否定できない。
ハルキは窓の外を見ていた。
(昼の違和感、あれ絶対なんかある)
思考が珍しく一点に集中している。
ダルムが口を開く。
「で、どうする」
「探す」
即答。
「理由は」
「気になる」
シンプルすぎる。
だがそれで動いてきた。
三人は夜の街へ出る。
人通りの少ない路地。
静かなはずの場所。
だが——
「出たな」
黒い影が現れる。
以前とは違う“質”。
クレアが構える。
「これは……あの時の残滓か?」
ハルキは首を振る。
「いや、違う」
(もっと深い)
影が動く。
戦闘開始。
だがその最中、ハルキは確信した。
「これ、本体じゃない」
「何だと!?」
「ただの端末だなこれ」
ダルムが笑う。
「つまり——」
「本体ぶっ壊せば終わりだ」
クレアがため息をつく。
「また面倒なことになるな」
ハルキはニヤッと笑った。
「面白くなってきた」




