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全部ノリで世界作り直した
世界の最奥。
何もない空間に、ただ“存在”だけがあった。
『よく来たな』
創造主の声が響く。
クレアもダルムも言葉を失う中、ハルキだけがいつも通りだった。
「また出たな」
「扱いが軽すぎんか?」
『世界は今、選択を迫られている』
空間に映るいくつもの未来。
崩壊。停滞。均衡。そして——不確定な可能性。
『どれを選ぶ』
クレアが息を飲む。
「慎重に——」
「どれが一番面白い?」
即座に基準を壊した。
「その選び方をやめろ!!」
だが創造主は静かに一つを示す。
未完成で、不安定で、だが広がり続ける未来。
ハルキは迷わなかった。
「じゃあそれで」
「早い!!」
世界が再構築されていく。
秩序は少し崩れ、代わりに可能性が増幅する。
予測不能な世界。
だが——確かに“前に進む”世界。
『……やはりお主はバグだな』
「褒めてる?」
『半分はな』
光が収まる。
静寂のあと、現実が戻る。
クレアは額を押さえた。
「……頭が痛い」
ダルムは豪快に笑う。
「最高じゃ!」
ハルキは空を見上げた。
「なんか、いい感じになったな」
全部ノリ。
全部直感。
それでも——
誰も進めなかった未来を、彼は選んだ。
これが、最も計画性のない男が、
最も“正しい可能性”を掴んだ結末である。




