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三つ子と昔の話

3人は私が落ち着くまで黙って側にいてくれた。私が落ち着き、私は決心した。この3人に過去のことを話そうと。


「私の昔の話……聴いてくれる?」


そう言うと3人は黙って頷いてくれたので、私は頭の中でひとつひとつ整理しながら話した。私の過去を。



あれは中学2年の時、私は中学の頃からもう頭が良く、先生から見ても自分ですら認めてしまうくらいの優等生だったと思う。そんな私はある日、クラスメイトの男子に勉強を教えてほしいと言ってきた。彼のは名前は草風陽翔(くさかぜはると)。私は断る理由もなかったからそれを受けた。その男子はそれからも度々私に勉強を教えてほしいと言ってきたので私も用事がないときはそれを受け入れてた。そんな事が続いたある日、その放課後も私は彼に勉強を教えてほしいと言ったが、私はその日用事があったので断り帰ろうとしたその時、さっき出会った愛歌と呼ばれていた子。葛野(かずらの)愛歌に呼び止められた。その子にどうしても話したいと言われて、私は仕方なく話を聴くことにした。


「草風くんは私と付き合ってたのにあなたと関わってから、あなたのことが気になったって言われてフられたのよ!彼に何かしたんでしょ!?」


葛野さんは少し思いこみが激しいのかなと思ってしまった。


「私、彼に勉強を教えてただけだよ」


「嘘だ!」


私は正直に言ったけど、彼女はその話を聴いてくれなかった。その後からが大変だった。彼女は「あなたのせいだ」と言ってカッターを取り出して私に迫って来た。その雰囲気で私はまずいと思って逃げた。その時私は正常な判断ができずつい上の階に逃げた。今考えると何であんな行動をしたんだろうと思う。そしてどこに逃げても逃げられないと思った私は追い詰められてしまった。


「あなたのせいよ、だからあなたが痛い目に遭えばいい!」


「や!やめて!!」


私はつい葛野さんを突き飛ばしてしまったが、突き飛ばしてしまった反動で、私は開いてた窓から落ちてしまった。そこには木と植え込みがあったおかげで命に別状はなかったものの、木の枝で右胸近くに、深い傷を負った。後日お医者さんからは「傷痕は一生消えない」と太鼓判を押された。そして私は入院をしたものの、登校出来るようになったし、入院中には未亜も文月も家族も来てくれたから、あまり気分が沈むことはなかった……でも。


「未亜、文月おはよう」


「あ、おはよう!紬」


「おはよう」


そう言って2人に声をかけた時だった。葛野さんの友達であろう子達からの声が聴こえたの。


「よく平気な顔して来れるよね」


「聴いた?草風くんを誘惑したんだって」


「大人しい顔してヤバいよね」


つまり、私が入院している間に友達に間違った情報を広めたんだろうと思った。未亜と文月はもちろん「そんな話聴かなくてもいい」とか「紬はそんな子じゃない!」と言ってくれたから、学校中の噂にはならず、葛野さんの友達の中だけで私は悪女ということになってしまった。だから私はやり直すために、1人暮らしをすることを選んでまで、遠い学校を選んで入学した。


「そんなっ……!紬ちゃんは何も悪くないじゃん」


「チッ……胸糞わりぃ……」


「酷い……」


3人は、静かにそう言ってくれる。やっぱり3人は未亜と文月のように信じてくれてるんだな……。私ことを……無条件に。


「ねぇ紬ちゃんよかったらなんだけど……」


楓くんは少し戸惑うように、私に話しかけてきた。

私はどうしたのかと思い首をかしげると楓くんは尋ねてきた。


「その右胸付近の傷の痕……見せてもらえることってできる?」


右胸付近の痕を……?右胸付近とは言うけど……そこまで際どいところではないし、見せれない、というほどではない。


「か、楓!?何言ってんの!?」


「女にとってデリケートなところだぞ!紬無理しなくていいからな!?」


「いいよ」


「だよね!?無理だよね!?……え?」


私は焦る2人に構わずそれを承諾した。そして私はグイッと胸元を開く。場所は胸元と言えど脇の高さのところ。なので、見せることにそんなに抵抗がないところだ。胸元には傷痕が残っている。


「もう痛くはないの……?」


楓くんに聞かれて私は頷く。傷自体はもう痛くないけど、私は万が一のことを考えて、水着や着る服をしっかり選ばないといけないようになってしまった。そして浴衣を直した後。


「ねぇ、紬ちゃん、あっちにはさ8月半ばくらいに花火大会あるよね」


「あ、うん」


秋くんが話す言葉に私は思い出したように頷く。去年は家から花火を眺めただけだったな。未亜は暑さに苦手だし、文月は丁度用事があって一緒に行けなかったから。


「よかったら今日の仕切り直しに花火大会、俺たちと行かない?」


「まぁ、俺らも胸糞悪いし……嫌な想いのままこんな夏祭りの思い出作りたくねぇしな」


「無理にとは言わないけど……あ、ちゃんと人前ではこのお面つけるし!」


3人とも気にしてくれるんだ……。未亜や文月には悪いけど、今年は3人と過ごしたい……。そう思った。


「……うん、私も3人と一緒に行きたい」


そう言うと3人は笑ってくれた。それから秋くんと紅葉くんが買ってきてくれてたたこ焼きと焼きそばは、少し冷めていたけど、4人で笑っめ話しながらそれを食べた。

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