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三つ子との学校

昨日の衝撃的な1日が過ぎ翌日、私はこれまでの平凡だった人生との別れを感じて、机に突っ伏してると明るい声が、私を呼んだ。


「紬?どうしたの?」


「あ、おはよう……未亜(みあ)


話かけてきたのはのは友達の1人である明瀬未亜(あかせみあ)だ。明るい性格で人の悪いところよりいいところを見つけるのが得意な優しい子だ。


「いつも朝は元気なのに珍し〜いつもの綺麗な瞳も心なしか沈んでない?」


ただ恥ずかしげもなくこういうこと言うから周りの人間は戸惑うけれど。でも未亜とは5年の付き合いだからもう慣れた。そう思ってるとまたしても話しかけてきた友達。


「おはよう、二人とも」


「おはよ、文月(ふづき)


「おはよー」


神楽坂文月(かぐらざかふづき)は、未亜とは違って大人しくて控えめで、ちょっと引っ込み思案なところがあるけど、とっても友達想いの優しい子だ。


「紬が珍しく悩んでてさ」


「珍しくは余計〜」


そんな話をしているとほぼ毎朝の恒例行事が始まった。廊下から女子達のきゃあきゃあと言う黄色い声。見るまでもない。


「本当カッコイイよね〜」


「いつ見ても最高だよね〜五月雨三つ子って」


三つ子ってだけでも珍しいのに、全員イケメンと来た。ただこんなほぼ毎朝見てるのにみんな飽きないのかな……?確かにカッコイイのは魅力的だけど、私はミーハーなタイプではない。未亜も文月もね。


「毎朝すごいよね、あの3人」


「その上、あの三つ子のうちの1人、五月雨秋はアタシらと同じクラスだしね」


文月と未亜の言葉には同意しかない。秋くんは優しくて誠実だから誰からでも好かれるようなタイプで、男女問わず人気。学校内のファンクラブもあるくらいだ。いや、あの3人それぞれと、五月雨三つ子としてのファンクラブもある。その3人の家庭教師になるなんて、思いもしなかったけどね。そう考えているとメッセージが来た。昨日のうちに連絡先を交換したし、下の名前で呼ぶことも許可してもらえた。全員五月雨だと面倒でしょ、ということだ。まぁ確かに五月雨兄とか五月雨弟とか呼ぶのは失礼だもんね。おっと、メッセージ見ないと。メッセージの送り主は楓くんだった。「今日もうちに来るんだよね?よろしく」と来た。

律儀だなぁ。私が行くのは月、木、土、日となっている。ちなみに今日はテストが終わったばかりの木曜。体育祭準備期間や文化祭準備期間はどうしよう。

それは、追々相談して決めるしかないよね。秋くんや紅葉くんや楓くんと、家庭教師として接していけば仲良くなれるのかな?勉強教えることになるんだし、出来る限り仲良くなれたらいいんだけどなぁ。主に紅葉くんと。


「そういえばあともう少しで体育祭の準備期間じゃん?二人ともなんの種目に出たいとがあるの?」


「私は普通に100mリレーかなぁ」


「私は借り物競争とか興味ある」


文月は大人しいけど、運動がそれなりに出来る。中学の頃は、5人で走って2位の実力だった。この2人とは中学からの付き合いだからよく知ってる。未亜は多分、障害物競走だと思うけど。あの三つ子も運動はできるから、運動に関しては心配してない。私と未亜は、あんまり足が速いとは言えない。だからなるべく足の速さが問われないものがいいかもしれない。って意味でね。借り物競争は借り物を借りられるかが、障害物競走は、障害物を上手く攻略できるかが重要になってくる。だから借り物競争がいいってのもある。

変なお題でなければ……。好きな人とか仲のいい男子とか出なければ。好きな人とかいないし、いたとしてもバレるの恥ずかしいし、仲のいい男子も今んところいないし。最悪の場合だけは避けたい。


「私は100mリレーのつもりだけど、未亜は何に出るかとか決めてるの?」


「アタシ?アタシは障害物競走かな、文月みたいにアタシ足速くないからね」


そんな話をしていると、秋くんが教室に入って来たら数人の女の子が群がる。みんな好意のクッキーやらのプレゼントだろうね。群がれない女子達は遠巻きから見るだけ。これもほぼ毎朝のこと、告白なんかも日常茶飯時。でも今までみんな誰とも付き合ったこともない。好きじゃないからってのが理由だろうけど、経験として、付き合ってみてもいいと思うんだけど。なんて言えないよね。私も適当に付き合うとかできないし。私は人と付き合ったことも告白されたこともないけど。チョコより少し薄い茶髪のミディアムヘアでハーフアップにピンクの瞳。不細工ではないけど、特別可愛いわけでも美人でもないから。秋くんにチラッと目線を送るとバチッと目が合って、秋くんは私にだけ分かるように微笑んでくれた。その顔にちょっとドキッとしてしまった。無理もないでしょ、あんなイケメンに微笑まれて、ときめかない女の子がいないわけないでしょ。さすがにイケメンの笑顔を向けられると分かると……。


「紬ー?どうしたの?ちょっと顔赤くない?」


「風邪でも引いた?保健室行く?」


「未亜も文月も気にしすぎ〜」


私は平静を装って、微笑んだ。この2人にも家庭教師のことは話せないなぁ。信じてないわけじゃないけど絶対面倒なことになる気がする。


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