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三つ子との初勉強会

学校が終わり私は帰るというか、五月雨家へ向かう準備をする。それにしてもテスト明けで家庭教師頼むっておかしくない?と、昨日問うと中間テスト前に頼むはずが、忙しくて忘れてたらしい。お母様が。大丈夫なの?五月雨家の母。


「ねぇ、紬、文月帰りクレープでも食べない?」


「じゃあ私ストロベリークリームしようかな」


「ごめん、私バイト〜」


実際言うと家庭教師のバイトは高1から始めてたけど、やっぱり1人暮らしとなると友達と遊ぶ時間も少なくなる。それでも友達でいてくれる2人には感謝してる。


「えーまたぁ?ちゃんと休めてる?」


「しょうがないよ、無理しないようにね」


「うん、二人ともありがと」


そう言って私は学校から去り、近くのコインロッカーを開ける。コインロッカーには参考書とかを置いている。いくらなんでも学校鞄に入れてると重たくなっちゃうから別の鞄に入れてるんだよね。中身を確認して揃ってることを確認していざ五月雨家へ。



五月雨家へ着きインターホンを押すとすぐに『はい!』と聴こえた。この声は楓くんかな。


「五十嵐です」


私がそう言うとガチャリとドアを開いて出てきたのは紅葉くんだった。


「おっせーぞ、何してたんだよ」


「ご、ごめん、ちょっとコインロッカー寄ってて」


紅葉くんは楓くん曰くツンデレらしいけど、今のところ私ツンしか見せてもらってないんだけど。


「ったく、とっとと入れ」


本当優しい秋くんとほんわか可愛い楓くんとは全然違う。顔はそっくりなのになぁ。でも紅葉くんはそういうところがいいって言われてる。ヘッドフォンで音楽を聴いてることが多く、一匹狼っぽくて交友関係も狭いらしい。表立ってモテると「うるせぇ」「邪魔」くらいしか言われないため、裏でモテてるタイプ。告白も日常茶飯時だけど「付き合う気ない」でみんな一蹴されてるとも言われてる。一部の人にはそういう冷たいところが刺さるんだろうけど。


「紬ちゃん、いらっしゃい」


「お邪魔します」


そして昨日のうちから、私の呼び名も紬となった。こっちが名前で呼ぶのに3人から苗字だと距離違うから。


「えっとじゃあ今日はとりあえず数学と英語にしようか」


2科目くらいのが丁度いいだろう。1教科1時間だから2時間かかるし、今から始めると7時か。夕飯これから作り置きしてこようかなぁ。ご飯は凍らしてもチンすれば解凍できるし。国語はあんまり必要ない気がするけど、そういうわけにもいかないしなぁ。読み問題書き問題くらい分かれば100点満点テストでも10点くらいなら取れる。見たところ3人かなり頭が悪い。それより今は数学だ。頭を切り替えろ、私。


「紬ちゃん、ここどう解くの?」


楓くんが私に1つの問題をさして聞いてくる。これ基本じゃん、応用ならまだしも……。いや、この3人がヤバいのは昨日から分かってたこと。平常心よ私。


「ここはここをこう解くの、その後にこっちをこうして」


「なるほど」


高1から家庭教師やってきたからね。教えるのは、得意中の得意だ。それに、教えるのは復習になるしこれも立派な勉強になるから、特に同級生だと尚のこと。


「紬ちゃん、こっちは?」


次は秋くんから声が掛けられた。問題を見るとちょっと教える前に頭を抱えたくなった。秋くんは頭が悪いんじゃない……途中の計算がダメなんだ!!


「秋くん、こことこことこっち……間違えてる……まずはこっちから整理しよっか」


私はそう言いながら秋くんに教えつつ整理をしていった。秋くん多分計算間間違えなければ50点は取れる。

だって途中の計算までは合ってるんだもん!


「なぁ、これ」


紅葉くんの方を見ると基本のところの最後が分からないらしい。他の問題も所々間違ってはいるが数学のセンスはありそうだ。紅葉くんは理数系かもしれない。


「これはx=5だから、ここに5を代入して……」


多分だけど楓くんは本当に数学が苦手だけど、秋くんは途中の計算を直せれば、それなりの点数は取れる。

紅葉くんは2人より数学のセンスがあることが分かった。とりあえずまずはみんなの得意科目、苦手科目から見つけていかないと。あ、大切なこと忘れてた。


「ねぇ、土曜はお昼から来ていいかな?」


「お昼?って昼食時?」


秋くんに聞かれて私は頷く。だって3人ともまともな食事摂ってなさそうな会話してたし。


「私が昼食作ってその後勉強とかどうかな?3人ともまともな食事摂ってないでしょ」


すると3人ともバツが悪そうな顔をする。やっぱりね……。


「ただし食費は折半で買い物はそっちでしてくれる?」


「はぁ!?食費はともかくなんでそうなんだよ!」


なんでってそんなの理由は1つしかないでしょ。でも、分かんなそうだし……しょうがない、言ってあげますか。


「私教材持ってここまで来てるのよ?あげく買い物してそれも下げてこいって?」


そう言うと「それもそうか……悪い」と素直に謝ってくれた。自分の非を分かれば素直にはなるんだな。紅葉くんの性格がまた1つ分かった。


「買い出しメモはちゃんとグループの方にメッセージ送っておくから、レシートはちゃんと持ち帰ってきてね、じゃないと私が払う量わからないから」


私はテキパキと3人に言う。やっぱり男の子だな、そこまでは考えられてなかったみたい。さて、土曜の話はこれくらいにして次は英語、多分だけど楓くんは英語の方が向いてる。3人の中で一番高かったから。

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