三つ子との出会い
皆さんはこう思ったことはありせんか?学校で憧れの的の、イケメン男子、美少女とひょんなことから関係を持ち甘酸っぱい日々を送りたい。なんて少女漫画や少年漫画のような展開。でも、あり得ないことは分かってる……。と思ったら、まさか……。
「えっと……五月雨……くん?」
「……はい」
学校でも美少年と有名の五月雨秋くん。私と同い年、そういえば五月雨くんってかなりテストの点数悪いってクラスで嘆いていた気がする。てか私五月雨くんと同い年ですが?同い年が家庭教師していいんですか?ちょっと待って五月雨秋くんがいるってことは……。
「兄貴、家庭教師の先生来たのかよ?ん?」
「秋兄、何突っ立って……あれ?」
五月雨紅葉くんと五月雨楓くん。同じく美少年と有名だ。当たり前ではあるのだけれど、この3人は兄弟だ。と言っても三つ子のだけど。
「家庭教師、五十嵐さんらしい……」
「はぁ!?」
「えぇっ!?」
うん、そうなるよね。私もすごく驚いてる。まさか同級生の家庭教師になるなんて。けど残念なことに私頭良くて10位くらいに入るくらいに頭はいいんだ。それより五月雨秋くん。眼鏡男子で頭いいかと思いきや勉強苦手ってのがギャップで人気に拍車をかけてるんだよね。まさか同級生の家庭教師になるなんて世間って狭い。
「冗談じゃねぇ!なんで同級生が家庭教師になんだよ!」
いや本当仰る通りで……。五月雨紅葉くんの言葉には同意しかないよ。深く深く頷きたい。私だって思わなかったし。
「でも今までの先生みんな手に負えなくて辞めちゃったよね……?」
はい?今五月雨楓くんすごいこと言わなかった?それって、3人とも救いようないくらい頭悪いって言ってない?どうやって高校入って、進級したの?
「とりあえずここまで来てもらって帰すのも悪いし上がって」
「勝手に上げんな!クソ兄貴!」
でも次男くんめっちゃ嫌がってますよ……?こんな嫌がれると私もさすがに傷つくんですが……。
「心配しないで、紅兄ツンデレなだけだから」
にっこりと三男。この3人顔は似てるけど性格は全然違う。外見もしっかりとセットされた黒髪に紫の瞳に眼鏡の五十嵐秋くん。無造作ヘアの黒に近い茶髪で青い瞳の五十嵐紅葉くん、そして同じく黒髪にセットされているものの瞳は青色の五十嵐楓くん。3人をこんなに間近で見るのは初めてだ。
「麦茶でよかった?」
「あ、ありがとう……そういえば親御さんは?」
考えてみると親御さんがいない、お昼でもお母さんくらいはいても可笑しくないはずだし……。そもそもこの家の、家庭教師になってほしいのはお母様たっての希望だからいないってことではない。
「うち共働きで帰りも遅いんだよ」
「中学くらいからなので家事は3人で慣れましたけど」
確かに部屋は綺麗だ。男の子は掃除が苦手な印象があったけど、やっぱり家事をやってると慣れるからかな。
「兄貴に飯任せると炭になるけどな」
「紅葉だって塩と砂糖間違えるじゃん!」
「僕は簡単なのしか作れないし」
なんだその料理スキルは!この3人ちゃんとご飯食べられてるの?家庭教師と共にハウスキーパー必要な気がするよ!?とりあえず私家庭教師していいのかな?同級生の。
「五十嵐さんっていつもテスト上位者だよね?前の英語の小テスト何点?」
「えっと20問中19問正解だったよ」
最後の問題スペル凡ミスで満点逃しちゃったんだよねぇ。そんなことを思いながら話すと3人は唖然としていた。
「えっと……3人は?」
「俺は5問正解……」
「……俺も」
「僕は7問……」
10点も取れてない!?本当にこの3人どうやって高校受かったの!?推薦じゃないと無理じゃない!?どうやって進級したの!?追試でギリギリってとこじゃない!?危ない……。それを声に出しそうになった。さすがにそれは、抑えなければいけない……。3人が気まずそうな顔してるもん。
「五十嵐さん……」
「チッ……仕方ねぇ」
「お願いがあります……」
え、何この空気……。まさか私本当に……。
「五十嵐さん!俺達の家庭教師お願いします!」
嘘でしょ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?
五十嵐紬高校2年の5月下旬、同級生の家庭教師になってしまいました。




