表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
光と共に  作者: 藤咲梗花
序章 その日々が、光だった。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/25

5話 空の騎士(2)

 



流星りゅうせい荒野こうやに 1人  彷徨さまよう人よ

大丈夫だいじょうぶささやく 声 心のままに

見上げる 夜空よぞら

星々(ほしぼし)かがきを いま見つめ続ければ

ひかりの道へ 辿たどり着く』


 やさしい女の人の声をきながら、あたしは心地良ここちよさを感じる。そうして、やがてねむりへと落ちていくんだ。









 ぼんやりとした意識いしき。朝日の光を認識にんしきして、ようやく目が覚める幼いあたし。


 となりを見れば、聖くんが起きていて。本をひらいて、ダブルベッドの上部じょうぶりかかっていた。


 あたしは目をさすりながら身体からだを起こす。そうすれば聖くんが本から視線しせんを外してあたしを見る。そして問いかける。



「よくられた?」


 あたしはその言葉にうなずいて。



「――良かった」


 そう聖くんは安堵あんどしたように口にする。



昨日きのうは色々あったし、少し心配してた」


「……心配、ですか?」


 あたしは聖くんの言葉に、そうき返す。そしたら、聖くんはうなずいた。



「そう。昨日はビックリさせたでしょ。ここが人間の世界せかいだって知らなかったんだし。それに、俺が判断はんだんミスしたせいで透琉とおるにキツいことも言われたし」


 ――だから、あんたの心の方とか心配してたんだけど。と聖くんは話す。



「……だいじょうぶです」


 そう答えれば、無理むりしてない? と聖くん。



「……」


 沈黙ちんもくしてあたしはうつむく。聖くんがそんなあたしを見て、無理、してるよね……とこぼす。



「――満瑠みちるにはあったのか? まあ透琉とおるとセットはさけたほうがいいけどな」


 その唐突とうとつな声に、あたしと聖くんは声を発した人物、レイちゃんの方に視線しせんを向けた。寝癖ねぐせのついたレイちゃんが、あくびをしながら上半身じょうはんしんを起こしていて。



満瑠みちるなら昨日きのう会わせた。そのせいで透琉とおるにキツいこと言われたけど」


「あいつはしっての通り子どもが得意とくいじゃないからな。姿すがたわかいだけの意固地いこじ仙人せんにんだろ」


 聖くんが答えると、とおくんに容赦ようしゃのない言いようをするレイちゃん。



「会わせたの後悔こうかいしてるトコに余計よけいな言い方しないでくれる」


 聖くんがまゆせた顔でそう反応はんのうする。



おこるなよ。柚葉ゆずはにあってないなら、あった後に遠出とおででもして来ればいいだろ。混沌こんとん世界せかいがどんな世界かはおまえに聞いたくらいだけど、人間の世界にも楽しいトコはあるだろ」


 ……。と何を考えているのかレイちゃんの言葉にだまる聖くん。



()()()()()()、ですか?」


 あたしがレイちゃんの言葉にそう口すれば、レイちゃんはあたしを見て答える。



「大きなアスレチックとかな。あとは大きな植物園しょくぶつえんとか、アメリアくらいのとしなら画材がざいを買いに行っていてもいいんじゃないのか? 本屋で絵本えほんを探してもいいだろうしな」


 そう言うとレイちゃんは聖くんに向き直る。



「いくら魔族まぞくでも、子どもなら楽しみは無限むげんだぞ。気分転換きぶんてんかん大事だいじなんじゃないのか?」


 自分でどうしたらいいのか考えてたのに、おれに言われるのは不服ふふくって顔だな。と聖くんの眉間みけんにシワをせた表情ひょうじょうを見てレイちゃんは言った。



「まあいいわ。起きたらまずは顔(あら)ってうがいして朝飯あさめしだろ? な、アメリアは朝は何が食べたい?」


「ごはんですか? ()()()()()()()()がすきです」


「だってさ」


 あたしが卵焼たまごやきがきだと答えると、レイちゃんは聖くんを見てそう言った。









「じゃ、また夜な」


 ごはんを食べて少しゆっくりした後、支度したくをして玄関げんかんを出たあたしと聖くん、そしてレイちゃんはおしろに着いた。その後はレイちゃんとわかれることになる。あたしはレイちゃんを見上げてたずねる。



「レイちゃんは、どこにいくんですか?」


「おれは城内じょうない見回みまわりだな」


「みまわり? ですか?」


わるいヤツがしろに来ないように見てる仕事しごとってわけだな」


()()()()なんですか?」


 そう。と答えると、じゃ、またなアメリア。と行ってレイちゃんは歩いて行く。

 


ふくとか絵を道具どうぐを買いに行く前に、柚葉ゆずはに会いに行くよ」


「だれなんですか?」


「世界で1番の魔導士まどうしだよ」


「まどうし?」


魔法使まほうつかいのこと」


 そう聖くんが説明せつめいしてくれる。あたしは歩き始めた聖くんの後をついて行く。 城壁じょうへきの中、しろまわりの庭園ていえんをあたしと聖くんは歩いた。石畳いしだたみの上を、おさないあたしは小さな歩幅ほはばでてくてくと。



佐倉様さくらさま、おはようございます」


「……」


 途中とちゅう城兵じょうへい出会であうと聖くんは挨拶あいさつをされる。でも、聖くんは反応はんのうもせずにそのまま進もうとして。あたしはというと、人間にまだれていないために、聖くんの後ろにかくれていた。


「ん? 佐倉様、その子は?」


 あたしに気づいた城兵じょうへいたずねる。


光輝みつき許可きょかもらってるから」


 そう言い残して聖くんは進む。そして、城兵じょうへいに出会いながら進んでいくあたしと聖くん。


 聖くんについて行くあたしに対しての何度目かの同じ質問しつもんが終わった後、1人の城兵じょうへいのおじさんが「アメ食べる?」と小袋こぶくろに入ったアメを差し出す。



「え、えっと……」


 あたしは戸惑とまどう声をらして聖くんを見上げた。





 


 先行で更新してるサイト用で、1年ぶりにストックができました。そのため、更新することができました。


 お先に、光シリーズ外伝の愛情オリジンが、更新再開しています。


 本編である「光と共に」の更新の目処がずーっと立たず、いつになるかと心配して焦っていましたが、ゆるゆると更新再開していけそうです。


 長い年月をかけてのお付き合いだとしても、このシリーズを見守って頂けるのであれば、とても幸せです。


 今後とも、よろしくお願いいたします。



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ