5日目
クンちゃんはコーヒーを一気に飲むと、唐突に今しているIT関係の資格の勉強の話をした。
そして、私を見て
「この資格って就職とかに役立ちますか?」
と尋ねた。
知らん。
正直、私はそう思った。
だから、まずは「私に話しかけてくれた理由」だけ聞いた。
彼女はちょっと考えた後、
「グループワークのとき、話しやすくて、話せる人がいなかったから…」
とおずおず言った。
グループワーク、私はCoCoイチのスープカレーの話をした記憶しかない。
冬季限定で販売されるスープカレーは実に美味しい。みなさんも試してほしい。ただ、年々値上がりして遂に1000円を超えてしまったのが玉にキズだ。(6年前は780円とかだったのに)
それは置いておいて、話しかけてくれた理由はわかった。
話しやすい、と思ってくれたなら嬉しいし、何より可愛くて綺麗な子に頼られて悪い気はしない。
だから、私はとりあえず「自分は人にアドバイスできるような立派な社会人ではない」と前置きした後、
「IT関係の資格は需要あると思うよ」とありきたりな答えを言った。(当時はOPEN AIなんて無かった)
彼女は嬉しそうに笑った。
後にわかったことだが、クンちゃんはこの時には既に資格勉強をやめていた。
難しくて挫折したとのことだ。
「立派な話題で私くんと話したかった。自分を少しでもよく見せたかった」
と、彼女は供述した。




