ep.2『Start』
キャラクター紹介
礼堂信介
•職業: 営業職(一般商社の営業マン)
•年齢: 35歳
•性格: 理屈っぽいが、人の感情を察するのが得意。
だが、時折ひねくれた物言いをする。負けず嫌いな性格。
•趣味: ロック音楽(メジャーもマイナーも嗜むが、冬月ほど深くはない)、ドライブ、料理
冬月拓真
•職業: IT企業のエンジニア
•年齢: 35歳
•性格: 感情的になりやすく、人に怒られるのが苦手。自分のやり方に強いこだわりがあり、他人に指図されることを嫌う。負けず嫌いな性格。性格に似合わず童顔である。
•趣味: ロック音楽(特にマイナーなバンドに詳しい)、ネットサーフィン
•関係性: 礼堂とは大学時代からの腐れ縁。
冬月:「1,000万か…」
礼堂の声が少し興奮気味に返ってくる。
礼堂:「 そんな事件、もう10年も経ってるのに、今さら懸賞金かけるなんて。何か裏がありそうだ。」
冬月はその言葉を無視するように、サイト内をさらにスクロールした。
冬月:「ただ、これ…詳細不明だな。証拠らしい証拠は何もない。」
礼堂:「犯人が男か女かすらわからないんだろ? そんなの、誰も捕まえるの無理だろ。」
礼堂の声は冷静だが、どこか興味を隠しきれない様子だった。冬月はしばらく画面を見つめた後、再度電話をかけ直す。
冬月:「とりあえず、もう少し調べてみる。お前もこのサイト、見とけよ。」
礼堂:「おう、わかった。でも、お前あんまり変なサイト開いたらウイルス踏むからな。」
冬月:「大丈夫だって。俺のPCは超強力なセキュリティが入ってるから。」
礼堂:「それ、どこで自慢してんだよ。」
冬月は少し笑いながらも、再度事件の情報を調べ始める。その間も、礼堂の声が背景で流れていた。
礼堂:「ところで、ボウの事件そんなに気になるのか?」
冬月:「気になるも何も、懸賞金だぞ。俺たちのような素人でも、もしかしたら事件を解決できるかもしれないじゃん。」
礼堂「…それで、犯人捕まえたら1,000万か。」
冬月の言葉に、少しの沈黙が流れる。その沈黙が、事件に対する二人の気持ちの変化を象徴しているかのようだった。
礼堂が再び話し始める。
礼堂「まあ、お前がそんなに言うなら、調べてみる価値はあるな。俺も少し気になるし。」
冬月「よし、それで決まりだな。」
冬月はスマホを置き、メモ帳を取り出して事件に関する情報を整理し始める。