ep.2『Start』
冬月:「いや〜1,000万かぁ…。」
その声には驚きと現実感のない笑いが混じっていた。
礼堂:「 けどもう10年も経ってるのに、なんで今さら情報提供なんて。何か裏がありそうだ。」
冬月はその言葉を無視するように、サイト内をさらにスクロールした。
冬月:「ただ、これ…詳細不明だな。証拠らしい証拠は何もない。
そもそもあれって殺人事件とか言われてたっけ?亡くなったって言われてしかいなかった気がするけどな。」
礼堂:「どうであれ犯人が男か女かすらわからないんだろ? そんなもん見つけるの無理だろ。」
礼堂は情報がない事実に冷静になった。
冬月はしばらく画面を見つめた後、話しだした。
冬月:「とりあえず、色々調べてみるよ。」
礼堂:「おう、わかった。でも、お前あんまり変なサイトばっか開いてたらウイルス踏むからな。」
冬月:「大丈夫だって。俺のパソコンは超強力なセキュリティが入ってるから。」
礼堂:「....いや、そういう問題じゃねーだろ!」
検索サイトで事件に関しての情報がないか調べ始める冬月。
礼堂:「けどさ〜、ボウの事件そんなに気になるのか?全く情報ないのに。」
冬月:「いやでも、当時殺されたって報道は出てなかったはずだぞ。ってことは実は色々訳アリなのか?」
礼堂「…しかもそれで、犯人捕まえたら1,000万か。」
冬月の言葉により、2人の間に少しの沈黙が流れる。
そして礼堂が再び話し始める。
礼堂「まあ、調べてみる価値はあるな。俺も少し気になるし。」
冬月「よし、それで決まりだな。」
礼堂と冬月は、刺激的な日々と懸賞金獲得の為、本格的に事件を調査する決意を固めた。




