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モンスターがあふれる世界になったので、好きに生きたいと思います 作者:よっしゃあっ!
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35.三日目の始まり


 朝日が差し込み、目が覚める。

「ふぁぁ……もう朝か……」

 ぐっすり眠れた。
 やっぱ疲れてたんだなぁ……。
 昨日も思ったけど、『疲労耐性』欲しいなぁ、切実に。
 限界まで疲れれば獲得できるだろうか?したくないけど。

 時計を見ると、時刻は朝6時。
 元々の習慣の所為か、どうしてもこの時間に目が覚めてしまう。
 以前より寝覚めがいいのは、果たして良いのか悪いのか……。

「わん!」

 モモは既に起きていた。
 相変わらず早起きだな。

「おはよう、モモ」

 朝撫でで、モモの毛並みを堪能する。
 モモも体を擦り寄せてくる。ふはは、こやつめ。
 うん、ばっちり目が覚めた。

「あれ……?モモ、お前ちょっと大きくなってないか?」

「わふ?」

 モモは首を傾げるが、間違いない。
 昨日よりも少しだけ大きくなってる。
 試しに両手で抱えてみると、ちょっとだけ重い。

「なんで急に……?もしかして、魔石の影響か?」

 もしくは、レベルが上がった影響か。
 でも昨日は変化が無かったよな?
 レベルや、摂取する魔石の量が足りてなかったとか?
 それなら説明がつくけど……。

「モモ、どこか体に違和感はないか?苦しいとかそう言うのは無いか?」

「くぅーん?」

 モモはべつになんともないよーと言う。
 むしろ、元気いっぱいというように、俺の周りをぐるぐる回る。
 問題ない……のか?
 無いなら別にいいのだけど……。

「分かった。でも何か違和感があったら、すぐに言うんだぞ?分かったか?」

「わん!」

 モモは元気よく返事をする。

「よし、んじゃ朝食にするか」

 アイテムボックスから食料を取り出し、軽く朝食を済ませる。
 『保存機能』が追加されたおかげで、もう食料が腐る事はない。
 心なしか、昨日よりも味わって食べる事が出来た。

 その後は顔を洗って体を軽く拭く。
 欲を言えば風呂入りたい。結構汗かいたし。
 でもお湯が使えないから、無理だ。
 この家、オール電化みたいだし。
 駄目だよ、少しくらいガスが使える部分を残しておかなきゃ。
 仕方がないので、携帯コンロでお湯を沸かしてそれを水でぬるくして使う。
 ついでにモモも軽く洗う。嫌がらなかったので楽だった。

「というか、何で電気だけが使えないんだろ……?」

 水道やガスはまだ生きてるのに、電気だけが最初から全く使えない。
 いや、電池とかで動く小さな家電はまだ使えるんだけど、それ以外は全く駄目だ。
 災害用発電機とかはまだ試してないけど。あれって音がうるさいから、モンスターが寄ってきそうなんだよな。

 初日に運悪く発電所がやられたのか。
 もしくは何か別の『理由』か……。
 考えても答えは出ない。
 わざわざ発電所まで確かめに行く事なんて、遠くて出来ないし。

「隣町に行けば、まだ電気は生きてるかな?」

 それすら、隣町に行かなければ確かめられない。
 ニュースやネットが使えればいいんだけどなぁ……。

 あ、そうだ、ラジオ。
 ラジオがあるじゃんか
 確か、手持ちにあった筈。
 なんで今まで気づかなかったんだろう。あほか、俺は。
 アイテムボックスからラジオを取り出し電源を入れる。

「駄目か……」

 どこにチャンネルを合わせても、ノイズも走らない。
 もしかして『電波』も駄目になってるとか?
 どういう事だよ?

「駄目だ、情報が足りなさすぎる……」

 やっぱ他の集団に合流すべきか?
 いや、それはそれで色々と不味いよなぁ……。

「昨日みたいに盗み聞きするしかないか……」

 それが一番合ってる気がする。
 となれば、やはり向かうべきはホームセンターか。

 ……いや、先に向かうべき場所がある。
 そっちに向かおう。

「じゃあ、モモ、出発するか」

「わん!」

 身支度を済ませ、外へ出る。
 俺の記憶が正しければ、ここから少し歩いた場所に在る筈だ。



 そして数分後―――。

「おっ、あった、あった」

 俺はお目当ての場所を見つける。
 『工事中』と書かれた看板。
 乗り捨てられた重機。鉄骨が積み重なった建設中の建物。

 そう、俺が来たのは工事現場だ。
 新しいマンションの建設予定地。
 ホームセンターとは違うが、ここはここで、俺にとっての武器になりそうなものが山ほどある。
 山積みにされた土砂や鉄パイプ、ブロック片、コンクリート、そして重機。
 どれもアイテムボックスとの相性は抜群だろう。

「近くにモンスターの気配もないし、さっさと回収するか」

「わん」

 それから数分後―――。
 LV10まで上がったアイテムボックスは工事現場の資材も楽々収納してくれた。
 ついでにアイテムボックスの新たな使い方も試してみる。これも上手くいった。
 充実したラインナップに満足しながら、俺とモモは工事現場を後にした。



「さて、次はホームセンターに向かうかな」

 再び移動を開始する。
 昨日に比べて、モンスターが少ないな……。
 『索敵』に反応が無い。
 感じるのは、家の中に引き籠ってる人間の気配だけだ。

 もしかして昨日の遠吠えで、この周辺に居る奴らがみんな集まったのだろうか?
 別の場所に移動したって可能性もあるけど。
 強いモンスターならまだしも、弱いモンスターも出てこないのは困るな。
 経験値が手に入らない。
 手ごろなゴブリンでもいればいいんだけど……。


 ホームセンターまであと数分のところまで来た。
 そこで俺は妙な物を発見した。

「えっ?」

 思わず間抜けな声が出る。
 俺は思わず『それ』を凝視してしまった。

「マジか……」

 あんなもの、昨日までは無かった筈だ。
 目の前の交差点。
 その中心に鎮座する『それ』を見つめる。

 それは木で出来た箱だった。
 豪華な装飾が施され、中心部分には鍵穴らしきものが付いている。
 もう、お解りだろう。
 ゲームの定番。
 誰もが一度はゲームで目にした事があるであろう物。

「宝箱、だよな……?」

 そう。そこにあったのは、どこからどう見ても『宝箱』だった。
 マジか。 そういうのもアリなのか、この世界……。
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