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モンスターがあふれる世界になったので、好きに生きたいと思います 作者:よっしゃあっ!
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14/58

14.戦闘を眺める



 結局、悩んだあげく、俺とモモはショッピングモールへ向かう事にした。

 ここからだと、歩いて十五分くらいか。
 でもアパートからコンビニに着くまでにかかった時間を考えれば、その倍以上は掛かる思った方が良いだろう。

 道中は静かだった。
 コンビニに向かう時よりも、モンスターとの遭遇が少なかった。

 出会ったのはゾンビ一匹とゴブリン一匹のみ。
 洗濯機でゴブリンを倒した時に、レベルが上がった。
 やった。
 路地裏に潜み、直ぐにポイントを割り振る。


 前回と合せてJPは14ポイント。
 当然『密偵』のレベルを9に上げる。
 そして『忍び足』、『観察』、『聞き耳』、『隠密行動』のレベルも一つずつ上がる。
 やはりジョブのレベルが3上がるごとに付属スキルのレベルも1上がるとみていいだろう。

 次にレベルが上がれば、『密偵』はいよいよLV10だ。
 LV10に上がれば、多分何かある。ワクワクするな。

 次にSP。
 こっちは前回のと合せて、23ポイント。
 肉体強化、アイテムボックスをLV7に。
 そして剣術をLV3に、潜伏をLV2にする。
 残り2ポイントは温存だ。


クドウ カズト
レベル5
HP :22/22→27/27
MP :4/4→5/5
力  :38→46
耐久 :36→43
敏捷 :59→68
器用 :58→67
魔力 :0
対魔力:0
SP :23→2
JP :14→5

職業 
密偵LV9

固有スキル 
早熟

スキル
忍び足LV4、観察LV4、聞き耳LV4、隠密行動LV6
肉体強化LV7、剣術LV3、ストレス耐性LV2、恐怖耐性LV2、敵意感知LV3、危機感知LV4、潜伏LV2、アイテムボックスLV7



 ステータスを確認し、再び移動を開始する。
 ちなみに道中で良い武器が手に入った。
 某ラノベで見て以来、ずっと使ってみたかった武器である。
 問題なくアイテムボックスに入った。
 そして二十分ほどをかけ、俺とモモはショッピングモールの近くまでやってきた。

「……戦闘音が聞こえるな」

「わん……」

 移動している最中も聞こえていたが、ここまで近くに来ればよりはっきりする。

 叫び声と発砲音。
 それにモンスターの叫び声。

 ―――誰かがモンスターと戦っているのだ。


「あそこか……」

 ショッピングモールまで、あと数十メートルの所まで来た。
 俺とモモは茂みに隠れ、『潜伏』スキルを使う。
 色々検証して分かったのだが、この『潜伏』スキルには、素敵なおまけ効果がる。
 俺がモモを抱いた状態で隠れていれば、モモにもその効果が適用されるみたいなのだ。
 便利で素晴らしいスキルだ。
 何が素晴らしいって、モモを思いっきり抱く口実が作れることである。
 モフモフして、温かい。気持ちいい。
 しかも、モモのお腹の辺りを擦ってあげると、「わふぅ……」と気持ちよさげな声を漏らすのだ。なんて神BGM。
 素晴らしいスキルである。


「さて、どんな状況なのかな……」

 この距離なら双眼鏡はいらないか。
 ショッピングモールの入り口付近では、人とモンスターの激しい戦いが繰り広げられていた。

 入口の前には、バリケートに使ったのであろう車やトラック、イスやテーブルなんかがボロボロになって放置されている。
 バリケートが破られた入口を守る様に戦っているのは、十名ほどの男性だ。
 手には鉄パイプやさすまた、鉈を持って戦っている。
 警官も二人ほど混じっていた。
 警棒で戦っていた。銃は使わないのか?……いや、とっくに弾切れになったのか。

 戦っている相手はオークだった。
 屋上のSOSの旗を見るに、助けが来るまで籠城する構えだったが、モンスターにバリケートを突破されてやむなくって所か。

「改めてみると、デカいな、オークって……」

 ゴブリンとは比べ物にならない程の巨体だ。
 戦ってる男達と比較しても、二メートル以上はあるだろう。
 その手には、巨大な肉切り包丁が握られていた。
 数は全部で五匹。

 倍以上の数の差があるのに、オークはそれを物ともせずに戦っていた。
 強いな……。
 間違いなくゴブリンよりも遥かに強い。

 分厚い皮下脂肪のおかげか、警棒や鉄パイプと言った打撃武器が通じていない。
 かといって鉈やサバイバルナイフも、オークの肉切り包丁に比べてると、間合いの長さが全然違う。
 なにより、明らかにオークの方が、戦闘慣れしている。
 いい勝負をしてるのは警官の二人くらいか?
 あの人達レベル上げしたのか?

「どう見ても、人間側が不利だよなー」

 それに最も気になるのが、オークたちの後ろに控えている一体のオーク。
 ソイツは、他のオークよりも一回り大きかった。
 それに他のオークは黄色肌なのに対し、そのオークの肌は赤銅色をしている。
 明らかに他のオークとは違う。

「オークの上位種か?」

 ハイ・オーク。
 そんな単語が頭に浮かぶ。
 『危機感知』がビンビンに警鐘を鳴らしていた。


「どうするかねぇ……」

 助けるべきだろうか?

「うーん……でもなぁ……」

 ちょっと考えてみる。
 仮に今ここで、俺があの人達を助ける為に、あの場に乱入したとしよう。
 車や家電、モモによるスキルとのコンボによる不意打ちをすれば、あの場に居るモンスター相手にも、上手く立ち回る事が出来るかもしれない。
 でも、あくまで『かもしれない』だ。
 確実じゃない。いや、死ぬ可能性の方が遥かに高い。
 これまで戦った事のあるゴブリンやゾンビはともかく、オークの強さは未知数だ。
 それが複数体もいる上に、明らかに上位個体と思われるオークが一体。

 この状況で、果たしてそこまでするメリットが、俺にあるのか?

 経験値は手に入るだろう。多分レベルも上がるだろう。
 助けた人々に感謝されるだろう。
 彼らから様々な情報も得られるかもしれない。

 では―――その後は?

 きっと彼らは俺を頼る。
 自分達の安全を確保する為の『戦力』として。

 そして俺の戦法はアイテムボックスが手法だ。
 きっとアイテムボックスについても、色々聞かれるだろう。
 こんな性格だ。
 尋問や口が上手い奴が居れば、俺は隠し通せる自信がない。

 きっとあれこれと要求をされるだろう。
 食料についても分けろと言われるだろう。
 『こんな状況だ』、『困った時はお互い様だろ?』とか、そんな都合のいい方便を並べられて。

 かといって、『助けてやったんだから、お前ら全員俺の言う事聞けよ、ひゃっはー』なんて、俺の性格的に絶対無理だし。

 となれば、待っているのは、荷物持ちに用心棒。
 元社畜な俺だ。きっとその流れに身を任せてしまうだろう。
 どこか安全な場所に逃げ切るまでそれが続く。
 碌に知りもしない赤の他人の為に。





 ……正直、面倒臭いな。
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