#人権問題
#人権問題
「もしもーし」
「あ、もしもし」
「リナどしたん」
「いや、前言ってた蒼汰くんのトレカ、さっき郵便局から発送したからご報告」
「あー! ありがとう感謝。お金振り込んだよな?」
「うん、貰ったよ」
「おっけよかった。え、待ってそんだけ?」
「うん、文字打つのだるくてさ」
「そおんなことある?」
「あるんだよなぁ」
「え、じゃあもう切る?」
「ん?」
「あれみた?ひめの」
「なに?」
「握手会当たったって」
「あー」
「ほんまに無理すぎたんやけど。何であのクソミーハーが当たるん?」
「あのさー、あ、まゆって親しい友達見られないんだっけ」
「なんか書いてた?」
「なんか、雄大くんに降りようかなって」
「は?」
「対応いいじゃん、雄大くん」
「そうやっけ」
「握手会で対応よかったっぽいよ」
「尻軽女やん」
「五十万つぎ込んだわたしと二枚しか買ってないひめのが当選数トントンなんだから、事務所も薄情だよね」
「あー、リナも当たったん」
「さすがにね。五十万で当たらなかったら降りる」
「でも、積んだヲタクは全員落選させる事務所とかある」
「やばすぎ」
「ヲタク嫌いすぎん?死ぬ」
「運営と仲良くできないと推せないよね」
「推しは人質やから」
「貢ぎ金は身代金かな?」
「払っても解放されへんけどな」
「ヲタクに人権ないからね~」
「人権ほしい」
「諦めな」
握手会が当たったら蒼汰くんと何を話そうとか、何を着ていこうとか、少しでも期待していた自分が馬鹿で恥ずかしくてたまらない。狭い部屋を埋める積み上げたCDの山が、今は憎くて仕方なかった。




