嫌味と決意
その頃王都では少し天気が悪くなり空が雲で覆われていた。
その中オルティース家ではアナベラが嫁ぎに行くように
命令されてから少し緊張感が漂っていた。
それはセシリアが継ぐとなり多くの人が想定していた状態にならず
忙しくしていたからだった。
「お姉さま。フリエム家に嫁がれるのですね。」
「あのような名家に嫁ぐことができるなんて
とてもうらやましい限りですわ。」
とても人が良さそうな笑みを見せながらアナベラの
妹であるセシリアは言った。
彼女はアナベラとは対照的に煌びやかな服装をして
しかしやはり姉妹なのかアナベラと似た顔つきをして
いて彼女もとても優れた容姿をしていた。
「あら、そんなに羨ましいかしら。」
「変わってもいいのよ。」
煽ってきているだろうセシリアの言葉に
冷静に煽り返して受け答えをした。
それに少し苛立ったセシリアは目つきを鋭くした。
「それは、遠慮しておきますわ。」
「この私はオルティース家を引き継ぐのに
忙しいですもの。」
「お姉さまは早くご準備なさった方が良いですよ。」
彼女の言っているのは正しいフリエム家に嫁ぐ
アナベラはしっかりと準備して相手に
無礼の無いようにしないといけない。
まだフリエム家からの返事は無いため余裕は
あるが早めに準備していても損はない。
「そうですね。準備しないといけないわ。」
「それじゃあ、失礼しますね。」
セシリアは話し続けるときりがないので
すぐに会話を終わらせて自室へと向かった。
少し部屋で落ち着いたら相手の現時点で聞いている状況を整理した。
話によれば確か今ルーカスは軍に入っており
指揮官としてどこかの前線の指揮を行っていた。
そのためまだ会って話すことはできないだろう。
おそらくだが今フリエム家は前線に連絡してルーカスの返事待ちをしている。
でも張本人が軍にいて戦場に行っているのに
どうしていまこの縁談話が出たのだろうか。
こんな状況になるのは目に見えていたはずなのに。
とりあえず正式に縁談をするのに時間の猶予はありそうなので部屋で
ある程度準備をしてオルティース家の問題も
少しは手伝うことはできるだろう。
この家の問題は多くあり父も
とても忙しそうにしている。
アナベラが跡継ぎをすれば何の問題もなかったが
それは叶わずセシリアが引き継ぐことになり
引き継ぐための教育などすべてが振り出しに
戻ってしまった。
でも弱音をいくら吐いてもなにも起きないためとりあえず行動しなければ
(いろいろと問題がいっぱいだから今のうちに
解決しなければいけないわ)
そう意気込みアナベラは一度自身の頬を叩いた。




