表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒の錬金術師〜異世界に来たからには無双したい〜  作者: 秋元智也
第三章 強く、より強く
PR
88/92

27話 精霊契約 (2)

依頼完了とともに、報告したい事があった。

それは精霊を無断で捕まえて売り捌いていた冒険者

がいた事、そしてその遺品の事だった。


どこの誰がやったのかを突き止めて、その上で指示

をした人がいたのなら罰してもらわなければならな

いからだ。

そもそも、冒険者は販売ルートも無しに精霊を捕獲

するなど考えられないからだ。

その身勝手な人のせいで近隣の村人が消えたのだから。


村人全員が消息を経った村はギルドでも調査に入る

らしい。


ただ、トレント木材を集めてくるという依頼だった

はずが、色々と大事になってしまったのだった。


「こちらが今回の依頼料で、調査報告が終わり次第

 追加でお支払いします」

「ありがとうございます。」


依頼料を受け取ると、飛行船作りの街イーストへ

向けて旅立つ事にしたのだった。

予想以上の収入が入った事と、ポーションの価格

がいつのまにか上昇していた事で買い取り価格も

多くなったらしい。


手持ちのポーションをありったけ売ると、全て

買い取ってくれたのだった。


それだけでも一財産稼げた気がするのだった。

暫くはギルドの調査が入るだろう。


あの洞窟へは、誰も入れないように遙の魔道具

で封鎖しておいた。

もちろん、中からも出られない。


一年、もしくは…もっともつだろう。

その間に何かお互いに手を打ってくれるといいな

と考えたのだった。


数少ない精霊のうち一人は今も遙と契約して側に

いるのだった。


「ここから離れるけど、大丈夫?あの場所から遠く

 に行くと何かデメリットがあったりする?」

『契約すれば、契約者さえ側にいれば大丈夫。』

「そっか、ならこのままイーストの街に向かう事に

 しようか」

「食料は買い足すだろ?」

「そうですね。行きましょうか」

「あのよ〜ハルカ、そろそろそのかたっ苦しい言葉

 遣いやめねーか?」

「そうですか?………まぁ、そうですね…分かった

 メノウさん、もう少し僕以外の人の特に目上の人

 に話す時は敬語を使って。兄弟設定が崩れかねな

 いから、聞いてる?」

「あぁー分かったって!お前は俺の母上かって」

「メノウさんの母君は苦労しそうでいやだな」


エルフィは二人の会話を聞きながら耳元で笑って

いたのだった。




     ♦︎♦︎♦︎




人の居ない場所ではエルフィには姿を見せてもら

っていた。

せっかく一緒に旅をしているのに、姿を消したま

まではなんだか仲間はずれにしている気分になる

からだった。


『これ、美味しい』

「よかった。精霊って何を食べるか分からなくて 

 さ〜。僕達と食事は一緒なんだね」

『そうよ。別に食べなくてもいいけど、あれば食

 べるわ』

「食べなくていいなら、与えなくてもいいだろ?

 食料減るだろ?」

『ちょっと、そっちのあんた!ご主人様にその口の

 ききかたを改めたらどうなの?年下のくせに』

「はぁ?年下だぁ?俺のがと、し、う、え、な!」


メノウは年上だと強調した。

だが、実際は肉体年齢を言っているのではない。

エルフィの言っているのは実年齢の事だ。

遙と契約した事で、遙の元の年齢も知ってしまって

いる。

だから、実際は死ぬ前の32歳とここで生きた肉体

年齢の16歳を合算して考えているのだろう。


「エルフィ、そこは気にしないで。それに、僕は今

 16歳だから、年齢的にはメノウさんのが上なん

 だよ」

『それはこの世界の事でしょ?それでハルカはいい

 の?だってあなたは……』

「いいよ、それに年齢なんて関係ないからね。」


年上だろうが、年下だろうが関係ないのだ。


「旅に上下なんて関係ないでしょ?だからエルフィも

 言いたい事はなんでも言っていいし、こっちも聞き

 たい事はなんでも聞く、嫌なら答えなくてもいいし、

 自由にすればいいんだよ。」

『そんなの契約にないわ』

「いいんだよ、それが僕らの契約って事で」

『変わってるわね。なら、さっきのもう一個欲しいわ 

 美味しかったもの』

「それはよかった。はい」


さっきまで遙の肩に止まって食べていた焼き菓子を

もう一個貰うと両手で掴みながら齧りついている。


「食い意地がはった精霊もいたもんだな」

『うるさいわね。あなたには力は貸さないわよ!

 べーーーー』


エルフィはメノウに向けて舌を出した。

まるで子供のような仕草だった。

一応精霊なのだから、人間よりは長く生きているはず

なのだが、こういうところは幼い気がするのだった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ