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黒の錬金術師〜異世界に来たからには無双したい〜  作者: 秋元智也
第三章 強く、より強く
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10話 嫌がらせ (2)

よく眠れるポーション現代でいう睡眠薬のような効果

を担うものの他にも、安価で手に入る腹痛、頭痛など

の痛み止め。

痒みに効く外用薬、いわゆる軟膏と言われるものも試

作品を作った所、商業ギルドが気前よく買い取ってく

れたのだった。


今では、出来た分だけ買い取ってくれるので、せっせ

と依頼がない間作っていたのだった。


軟膏はメノウにも作れるので、錬金術に詳しくなくて

も作成レシピさえあれば問題なかった。


「このまま軟膏ももうちょっと作っておこうか」

「それなら俺が作るわ。俺でも出来るしな」


最近ではメノウも手伝ってくれるようになった事が

大きい。

軟膏の効き目は誰が作っても同じだった。


まぁ、混ぜるだけなので簡単とも言えた。

しかし、知らない人から見たらどうしてそうなるの

かは疑問だろう。


半透明な色の軟膏は、とあるものをひたすらすりつ

ぶして作るのだが、これは錬金術のレベルが上がっ

た時に一緒に覚えたスキル図鑑に載っていたものだ

った。


遙の錬金術のレベルは戦闘レベルが低い代わりに、

かなり高くなっていたのだった。


錬金術のいい所はポーションが小瓶に入って出来る

事だった。

ポーションの瓶は割れると中身ごと消えてなくなる。


なので飲み干したら地面に落として割れば消えて

なくなるのだ。


本当に不思議な現象だった。

そして職人が作った器やコップは壊れても消えない。

どう違うのかいまだに謎の一つだった。


「ハルカ、できたぞ」

「こっちもだいぶ出来たから、戻ろうか」

「それはなんだ?」

「あぁ、これは寒くなった時ようの敷き布団だよ。

 今はまだ暖かいけど、寒くなると寝ずらしいでしょ 

 そういう時に、ブラックシープの毛はかなかないい

 んだよ」

「納品分より多く取ってたのはそういう理由か」

「うん、納品は3頭分だからね」


汚れも少なく、戦闘にもならなかったので、ふわふわ

のまま刈り取る事が出来た毛を湯を張った樽で洗うと

錬金術でポーションを作っている間に天日干ししてい

たのだった。


乾いた頃にまとめて縛ると、ギルドへと戻る事にした。


「おいおい、失敗か?」

「あいつらブラックシープの毛だろ?逃げられました

 とでもいうんじゃねーか?」

「せっかく上がったランクも降格か?ざまーねーな」


本人にも聞こえる声で言うあたり、あきらかに敵視し

ているのがわかる。

だが、堂々と突っかかってこないのは、ここが冒険者

ギルドの中だからだろう。


「好き勝手言いやがって……」

「まぁ、そんな事は別に言わせておけばいいんですよ」


受け付けへと行くと鞄から毛玉を取り出した。


洗って乾かしたせいかお日様の匂いのするふわふわの

毛玉になっていた。


「依頼分の3頭分です」

「はい。傷みもなく、汚れもなくて大丈夫そうです。

 では。こちらが依頼料です」


ニコニコと笑顔で受け付けの人が対応してくれた。

最近、失敗報告ばかりだったせいかストレスが溜ま

っていたのだろう。

久しぶりの依頼達成に機嫌がいいらしい。


さっき陰口を叩いていた冒険者達は、睨むように

こっちを見てきていた。


「あんなガキがどうやって……」

「誰かの獲物を横取りしたんじゃねーか?」

「それとも依頼欲しさに毛を買ったんじゃねーか?

 自然のブラックシープがあんなに綺麗なわけねー

 からな」

「ちげーねー。嫌味なやつだぜ」


わざわざ訂正したとしても、きっと信じないだろう。

子供と言って侮っているうちは、目が曇っているの

だろう。


そんな事では他者に僻むわけだ。

と、遅い昼食を買うと口に放り込んだのだった。



「少しシメてもいいよな?」

「良いわけないでしょ。ほっとけば良いんです。

 冒険者なんてものは実力主義の世界なんです

 から」


遙から意外な言葉を聞いた気がしたのだった。






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