表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒の錬金術師〜異世界に来たからには無双したい〜  作者: 秋元智也
第三章 強く、より強く
PR
63/76

2話 規格外

たった一回。

そう、目の前で起きた事を説明する言葉を持って

いなかった。

魔道具とは生活をより良くする為のものが一般的

だ。

なのに、今目の前で起きている事は異常なのだ。


「なんで……なんでこんなもんが……」


規格外という言葉しか出てこない。

いつも、遙には驚かされる事ばかりだった。


そもそも、魔道具作りには魔力が必要だ。

それも、大量の魔力と精密なコントロールが必須だ。

それを簡単にこなす青年は見た事がなかった。


師匠も一流なら、その弟子も?

そんな訳はない。


最初に遙を見た時に感じた事は、綺麗な黒髪と真っ

黒な瞳だった。


あの偏屈なジジイが可愛がる理由が全く分からな

かった。

だが、良く会ううちにジジイにそっくりの錬金オタク

だったのだ。


「これは……一体なんなんだ」

「雷ですけど?触れたものに雷電が走って絶命する

 って事ですかね。ただ、魔力の入れ方次第で持続

 時間も変わるので、試したかったんです」

「持続時間?………って事はまさか、時間になるまで

 ここから出られないって事か?」

「勿論……トイレでも行きたかったですか?」

「いや、そうじゃねーけど……」


周りにはワーウルフの死体が転がっている。

メノウがゴブリンを倒すのにかかった時間を思うと

一瞬で終わってしまったのだった。


「ハルカ、お前ってほんとに……」

「師匠なら、まずは実験結果を見て検証を忘れるな

 っていうでしょうね。火力には問題なさそうなの

 で、あとは時間ですかね……」


ぶつぶつと呟くと何かを書き留めていく。

薄い膜が消えると、恐る恐るメノウは魔物の死体に

近いた。


剣の先でツンツンと突いてから魔石を取り出す為に

短剣を突き立てた。


焼けた場合と違って感電死の場合毛皮が綺麗だった。


「毛皮も剥ぎ取るのか?」

「えぇ、魔石と毛皮、あとは牙もですかね」

「狼の牙なんて買い取ってねーだろ?」

「それは僕が使うんです。魔道具作りには結構使う

 んですよ」


そういうと、さっき使った魔道具を回収した。

数回は使えるという。

筒状の中には魔力回路が刻まれている。


かなり特殊な回路を刻んでいるので、きっとハルカ

以外には作れないだろう。

メノウはそれ以上考えるのをやめた。


「やっぱり、すげーやつだよ、お前は」

「師匠がいいですからね」

「そういう訳じゃねーんだけどな。まぁ、いいや」

「……?」


遙は自分を誇る事はしなかった。

出来て当たり前とでもいうように、黙々と反省点を

書き出していた。


「では、次の実験しましょうか」

「次って、まだあるのか?」

「勿論ですよ、起動実験と、他の魔術の魔道具も試

 さなければ意味ないでしょ?」

「他の魔術って……まさか……」


そのまさかだった。

次の炎の壁が周りを形成し、それには魔物すら寄って

こなかった。


「あー。炎に突っ込んでは来ないようですね」

「当たり前だろ!燃えるってわかってて向かってくる

 かよっ!そんなバカな魔物がいるかってーの」

「う〜ん。ですね……次はこっちですね」


そう言って、氷の魔法付与された魔道具を起動させた。

こっちは、見た目何もないように見えたせいか魔物の

警戒心なく向かってきたのだった。


しかし、触れた瞬間凍りつくので生きたまま生け取り

にはかなり有効だった。


「うわぁ〜、マジで凍ってるぜ」

「溶かしたら、動き出すのか気になりますね」

「は?溶かす気か?」

「はい!ほら、メノウさん、剣を構えててください」

「お……おう」


手に持ったランプの下の摘みを回すと、炎を出して

目の前で凍っている魔物を溶かしたのだった。


凍った状態から溶けると動きが鈍いが確かに動き

出したのだった。


すぐにメノウが斬り伏せたのでよかったが、凍った

状態の場合、まだ死んでいないという事が分かった

のだった。


「へぇ、死んでないんだ……それなら盗賊にも有効

 そうですね」

「おい、何を考えてるんだ?」

「ほら、そろそろ別の街に行こうかと思ってまして

 それならここで盗賊討伐ってのがありましたよね?」


そういえば、依頼表横に別件で盗賊が頻発していると

注意書きが貼られて居た。


盗賊などには懸賞金がかけられており、死体でもお金

はもらえる。

ただ、生け取りなら金額も跳ね上がるのだった。


盗賊は生きていればそのまま奴隷として重労働へと

課せられお金になるからだそうだ。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ