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黒の錬金術師〜異世界に来たからには無双したい〜  作者: 秋元智也
第二章 冒険者として生きる
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19話 新しい仲間

遙の口から直接聞いた事で、ジジイの死を確信した。

メノウにとっては悪態をつける唯一の人間だった。


いきなり弟子を取ってて、自分より年下の、それで

もって冷静な青年はいつも落ち着いていて、子供っ

ぽく見えなかった。


あのジジイと同等の知識を持ち、技術もある。

始めはただの興味本位で保護したのかと思ったが

そうではなかった。


気が合ったのだ。

師匠と弟子の会話なのだが、同等の知識人同士の

会話のようにも聞こえたのだ。


よく通ううちに、二人に会うのが楽しみになって

いた。

揶揄うのを楽しみに来ていたが、もうそうではな

くなっていた。

城ではいつも一人だったし、誰もメノウには期待

してはいない。

だから、抜け出しても誰も文句を言わない。


だが、結局はメノウを恨む者によって罪を被せら

れ、ジジイが亡くなったのだった。


メノウに関わっていたから……。

実際はメノウがかかわりに行ったせいで……。


今は隣国に逃げてきたが、それもハルカの機転が

なかったら、もう今頃は捕まって部屋に逆戻りだ

ったかもしれない。


このままではだめだ。

自分が変わらなければ何も変わらない。

流されるだけの人生を歩むつもりはなかった。


メノウは、自分に出来る事を考えるようになった。


「今は、金を貯めないとな……ってそういえば飛行

 船っていくらかかるんだ?」


誰もそんな事は教えてくれない。

自分で調べようともしてこなかった。


分からない事を聞くことも、調べる事もせず、考え

ないようにしてきた。

これまでと何も変わらなくなってしまう。


「こういう事はギルドだよな」


前日に遙と一緒に鉱石を堀ったおかげか、今はお金

に余裕がある。


ギルドの銀行に預けると次の依頼を受けるべく掲示

板を見にいく。

今日も『水の花』と『魔法のキノコ』は常時依頼と

して出ていた。


最初より、水のはいったバケツに入れて持ってきた

方が売値が高くなった。

では、遙が最初に売った時はどうだったのだろう?


茎から水が滴る事なく、新鮮と瑞々しい状態だった。

それも、一緒に取って持ってきたのにも関わらずだ。


「何かしてたっけ?」


思い返そうにも自分の事しか見ていなかったので、

覚えていない。

ただ、遙は短剣ではなく鋏で切っていたとしか記憶

にないのだった。


「短剣で切るのと、鋏で切るのと……そんなに変わ

 るもんか?」


つい口に出ていた。

すると、横から聞きなれない声が聞こえた。


「それは違いますよ?短剣だと刃に錆や魔物に油

 などかついていますから、採取には向いていま

 せん。代わりに鋏は採取に特化した物なので、

 切ったところの腐食を抑える効果がついている

 場合があるんです」

「へ〜〜〜、やっぱり違うんだな……うわぁ!

 どこから出てきたんだっ!」

「さっきからいましたよ?気づきませんでした?」


小さな身長の小人族。

ホビットと呼ばれる種族だった。

見た目は子供くらいの身長だが、実際は年齢がいって

いる場合がある。

見た目では判断できない種族なのだ。


見た目と違い素早さに自信があり、ドワーフ程力は

なくとも、器用さは誰よりもある。


「シャイアだ、よろしくな」

「あぁ、俺はメノだ。最近冒険者になったんだ」

「ほう、それで手が綺麗なんだな。冒険者を続けい

 れば、装備も手もそれなりにゴツくなるものだが、

 君はまだ皮膚が柔かいな。剣は経験があると見える」


握手しただけで、ずいぶんと分かってしまうらしい。


「私は今年で38才になる。まだまだ若造だが、よかっ

 たら一緒に狩にでも出ようか?」

「いいのか?討伐クエストはパーティーを組まないと

 いけないらしくて困ってたんだ」

「採取は苦手かい?」

「あぁ、ちまちま取ってきても、買い叩かれちまうし

 、俺は普通に戦いたい!」

「そうか、威勢がいい子だ。では、今日は一緒に行こ

 うじゃないか?」


シャイアと呼ばれる青年?はまっすぐに受け付けへと

行くとメノウへ手招きしたのだった。


「変なやつだな……まぁ、いっか」


メノウ一人では討伐クエストは受けられないので、

仕方なくパーティーを組んでやると思ったのだった。


討伐目的はとある村の裏手の泉に住み着いた魔物

の討伐だった。


住み着いたのはリザードマンと呼べれる水辺を好

んで住む人型の魔物だった。








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