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黒の錬金術師〜異世界に来たからには無双したい〜  作者: 秋元智也
第一章 異世界にきてしまった
10/12

10話 登山

オスタリア公国のマーロ公爵には初めて3人の妻が

いた。


だが、一人目の正妻は体が弱く、子供を産む事は

出来なかった。

代わりに嫁いできたのがアンネ嬢だった。


傲慢な性格はナニス王国でも有名で、何かと気に

触る事があると、始末する様に依頼を出す事は多

かったという。

だが、身分的に彼女を裁く事は誰もできなかった。


もう一人のレーベ嬢は気立の良い娘だ。

下級貴族から嫁いできた割に礼儀正しく、しっか

りとした娘だ。


病気がちだった正妻を気遣っていつもそばで話し

相手になっていた。

ところが、実家に帰省している間に病気が悪化し

亡くなってしまった。


そして、正妻になったのがアンネ嬢だったのだ。


アンネは息子のメノウを溺愛し、継承権を持つの

はメノウだと家臣達に触れ回ったのだった。


これが、メノウを傲慢にさせた理由だろう。

勉強もサボりがちで、剣術もすぐに飽きてしまう。


魔法は他より優れてはいるが、コントロールに問題

があった。


一緒にいた兵士達をも巻き込んでしまうのだ。

幼いながらに火の適性があり、誰もがもてはやした

せいだろう。


変わりに、兄であるイーサには魔法適性が全くなか

った。


貴族なら誰でも魔法は使えて当たり前だという常識

を覆す様な不出来な息子と噂された。


その分、努力し、剣を磨いた。

戦で必要な戦術、戦略、地形、軍事の運用をしっか

り学んで行ったのだった。



     ♦︎♦︎♦︎



山に初めて登った時は、本当に息切れがすごかった。

上に行くにつれて耳鳴りがして途中で何度も休みなが

ら歩いた。


まだ幼い遙には少しきついお出かけとなった。


「疲れたらすぐに飲める様に腰につけてくといいぞ」

「はい、師匠……ゴクッ……」


それは、今までために溜めたポーションだった。

遙には最初毎日の様にポーション作りをさせていた。

それは、下級の回復ポーションだった。


細かい傷や、疲れを取るポーションといえる。

中級になると、火傷や、切り傷、骨まで達していない

傷などに効くものとなる。

そして、骨が折れたりした場合は高級ポーションでな

いと治らない。


あと、病気にはポーションが効かない事も学んだ。

だから、ポーション以外にも薬草で作った丸薬も教え

てもらった。


あとは、森に行くと毒草や、毒キノコを万が一食べて

しまった場合の下剤や、解毒薬も持ってきている。


「師匠。間違って毒草を食べる事はないと思いますけ

 ど?」

「そうじゃな、ハルカは見分けがつくからの。じゃが

 ………毒蛇はどうじゃ?向こうから噛んできた場合

 は必要になるじゃろう?」

「なるほど……確かにで………師匠後ろっ!」


遙が叫ぶと、師匠の真後ろに口を開けて飛びかかって

きているのが見えた。


師匠は錬金術師としての腕もいいが、戦闘面でも優秀

だった。

かつては冒険者として活動していたようで、国中でも

なかなか見かけないほど強いSランク冒険者だったの

だという。


持っていた杖をそのまま降り回すと、たかが木の杖

だったはずが、向かってきた蛇を縦に真っ二つにし

ていたのだった。


「す………すごいです」

「鉱石や、薬草を取りに行くと言う事はそれなりに 

 危険が伴うからの。ハルカもそれなりに戦えるよ

 うになるんじゃな」

「体を鍛えるって事ですか?」

「それもそうじゃが……攻撃が出来る魔道具を作る

 のもいいかもしれのう。もしくは戦わない方法と

 かの」


師匠の言葉は少し難しかった。

まだ幼い遙では力もなければ、魔力も上手く使えな

い。

もし、使えても生活魔法程度。

せっかく魔力があるのに、思いっきり出せないのは

悲しすぎるのだった。





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