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召喚士なのに前に居る  作者: マナ
2編 6章:首都アルヴェリア

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86話:いざ、内見の時

 ギルドに戻ってきた。白家の登録をしようとしたら、リズさんの顎が外れるんじゃないかと心配するくらい驚かれた。それでもキビキビと手続きを進めてくれるのはさすがだね。たまたま通りすがったオズワルドさんも同じように驚いていた。こちらはガチで顎が外れかけて、近くにいた回復役に助けてもらった。顎に優しくない冒険者ですみません。


「驚きました。まさか、当日中に見つけてくるなんて」

「緑子の横にいたんですよね」

「ミドゥリ、スキ、ハベェル」

「え、緑子が好きだからそばに侍ってたってこと?」

「!」


 従魔の証をつけてもらった白家が元気にヘドバンしている。頭が取れるってば。

 それにしても、白家は緑子を好きになって侍っていたのか。よく見れば、緑子のそばから離れたがらないもんね。いまも、私の右腕に装着された緑子のマネをして、私の左腕にはりついている。そこそこデカい芋虫を2匹も引っ付けてるからけっこう重いです。


「内見はしたのですか?」

「まだなにもしてません。どうやって部屋に入れるのかもわからなくて」

「テイマーの方々は従魔のステータスを確認して内見したようですよ」

「ハッ」


 ステータス、すっかり忘れてた。そうだよ。契約したんだから、ステータスを見ればいろいろわかるじゃんね。さっそく召喚獣の一覧を開いて、白家の名前をタップする。そういえば、アムリタたちのステータスも見てないな。彼女たちは保護してるだけだし、確認しなくてもいいかな。いや、無茶させないために確認したほうがいいのかな。あとで本人たちと相談するか。

 白家のステータスはこんな感じ。


-----


名前:白家(はくや)

性別:♂

種族:ハウスワーム

スキル:居住空間(LV1)、自己修復、擬態、収納空間


LV.3

STR:1

DEX:1

VIT:7

INT:3

MND:3


-----


 居住空間っていうスキルが住居系のスキルなんかな。レベル1ってなってるけど、これはどういうことだろう。スキルの説明を見ると、『体内に居住空間を作成するスキル。LV1だと部屋数が5』と書かれていた。ほう、5部屋も居住空間があるのか。いいね。

 自己修復などのスキルを確認すると、突然目の前に別のウィンドウが表示された。


『白家の居住空間に入りますか?(YES/NO)』

「?」


 白家が首をかしげている。なるほど、白家に招かれて初めて入れる感じなのかな。白家がもぞもぞと下のほうに這って行こうとするから、抱っこしてリズさんの前にあるカウンターに乗せる。白家の体内に居住空間があるんだから、私にくっついてたら落下するかもしれないか。

 ついでに緑子もカウンターに乗せようとしたら、糸で右腕にしがみつき始めた。離れたくないということですね。そのままにしておくか。なぜかミケも私のズボンに爪をひっかけてよじ登ってきた。普通に足に爪が刺さってます。慌ててミケを抱き上げた。「ふすーっ」と鼻息が聞こえた。なに得意げになってるんですか。


「オズワルドさん、ちょっと内見してきていいですか?」

「入り方が分かったんですね。かまいませんよ。白家くんは私が見ておきましょう」

「すみません。お願いします」


 オズワルドさんに白家を頼み、『YES』をタップする。私とミケは光に包まれて、目の前が真っ白になった。

 ……え、これ、死んでないよね?

お読みいただき、ありがとうございます。

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