85話:そう簡単に見つかるわけがないよね
はい、ブルーリムの連中から非常に有益な情報を貰ったのでハウスワームを探していきましょう。アムリタたちを採取依頼に送り出し、残った面々でハウスワームを探していくよ。ちゅんはアムリタたちの護衛として同行してもらうから、残るのは私と、ミケと、緑子と、クロと、イノだね。アムリタたちも採取が終わったら合流してくれるみたい。無茶はしないようにね。
ブルーリムの連中はどうしたのかって? 彼らは彼らで用事があるから別れたよ。ハウスワームが見つかったら見せてってエリオから言われたけどね。どうせそのうち会うでしょ。ブルーリムもバックラーも、活動拠点はアルヴェリアだからさ。
「イッテ、キマス」
「はい、行ってらっしゃい。みんな、ケガなく帰ってくるように。ちゅん、引率は頼んだよ」
「ぢゅん!」
やる気満々で大変よろしい。アムリタたちを見送り、さっそく周辺を探すことにした。見渡す限り、グリーンワームと馬ばかりだ。白い芋虫なんてすぐに見つかりそうだけど、パッと見、見つからないね。
「なぁん」
「よし、私たちも手分けして探そう。私はあっちを探すから、みんなも散って、ハウスワームを探すよ」
「ぶもっ」
「ぶるるっ」
「緑子は申し訳ないけどここで待機ね」
「!?」
「ハウスワームを見つけたら、鳴き声で教えて。遅くとも夕方になったら緑子のところに集合!」
「なぁん」
「ふごっ」
「ふすっ」
緑子が抗議のヘドバンをしているが、わかって欲しい。あなたのDEXを考えると集合場所になってもらった方が助かるのよ。みんなそれぞれに散っていく。たまにランページ・スティードが突っ込んできたが、もう脅威じゃないね。カウンターで一撃ですわ。手が痛いけどな! 早く手甲が完成しねぇかなぁ。
そんな感じでうろうろと探し続けて数時間。空が茜色になり、ミケが「いつまで探しとんじゃ」と呼びに来た。いや、だって、全然見つからんからさ。存在してるのかもわからん。
緑子のところに戻ると、すでにみんなが待っていた。アムリタたちも戻ってきている。収穫はゼロのようだ。
「まぁ、レア個体だから、そう簡単には見つからないってことだよね」
「なぁん」
「明日も引き続き捜索しようか。私には豪運があるから、いずれは見つかるでしょう」
「ぶもっ」
世の中そう甘くはないってね。
「よーし、じゃあ戻る前に全員いるか点呼をとるよ。ミケ・ランジェロちゃん」
「なぁん」
「緑子ちゃん」
「!」
「ちゅんくん」
「ちゅん!」
「クロくん」
「ふしゅるるっ」
「イノさん」
「ふごっ」
「アムリタ」
「イマス」
「ソーマ」
「ハイ」
「ドロセラ」
「ッハイ」
「ネペンテス」
「ウィ」
「ナージャ」
「シュルル」
「シルク」
「ギィッ」
「白い緑子」
「!」
よし、全員いるな。指差し確認もおっけー。さっさと宿に戻りますか。
「なぁん! なぁー!」
「ん? なに、ミケ」
「にゃっ」
ミケが何かを訴えている。ミケが手を伸ばしている方を見ると、白い緑子がいた。……ん? 白い緑子? 私の緑子を見る。うん、毒持ってまっせっていう威圧感が素晴らしいですな。その緑子に寄り添うような形で白くて大きい芋虫が「自分も仲間ですが? 召喚獣ですが?」みたいな顔で混ざっていた。
「え、誰だお前!?」
「!?」
「うわっ、なに、緑子」
緑子が糸を吐いて私と白い芋虫を糸でひとくくりにする。これって。
「ミドゥリ、ナカマ、シロ、イテール」
「ハウシィワァム」
アムリタとソーマがたどたどしく通訳してくれた。こいつがハウスワーム。
「えっと、私の召喚獣になってくれる? 君に家になってほしいんだ」
「!!」
「おう、激しいヘドバン」
許可をもらったので、ハウスワームと契約することにした。名前どうすっかなー。ステータスを見たら、男の子なんだよね。うーん、ホワイトハウスは、ヤバそうだよなぁ。
「よし、君の名前は白家だよ。これからよろしくね」
「!」
「!!」
「おおう、激しいヘドバン……。頭が取れないか不安になる」
こうして、私はハウスワームを仲間にできた。……えっと、どうやって白家の中に入るんだろ。オズワルドさんならなんか知らんかな。
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