84話:有益な情報ゲットだぜ
フェンは私の代わりにイノさんがケツをシバきあげてました。とても痛そう。
ブルーリムの面々は依頼を受けにギルドに来ていたらしい。めぼしい依頼を見つけて、受理の手続き中に私を見つけて寄ってきたそうだ。一応、知り合いカウントされてるってことですかね。ありがたいが、それはそれとしてフェンの物言いは許されぬ。
「人型魔物を召喚獣にって、すげぇな」
「意思疎通はできるの?」
「できるよ。ミケやイノさんたちもいるしね」
「それは安心要素なのか?」
2匹とも、けっこう何を言ってるかわかるよ。特にミケはこう、いろいろと訴えるのが上手だからね。一番わかりにくいのは、クロかなぁ。もともとの気質がおとなしいのか、ほかの召喚獣に比べて自己主張がない。緑子のほうが表現豊かなところがある。
「大所帯になって大変だろ」
「出費がね。痛いよね」
「無計画に増やすから」
「なんも言えねぇ」
軽い気持ちで助けたわけじゃないけど、考えが至らないところが多すぎたよね。次からはタークスさんたちに相談してから決めようと思います。
「拠点を買えたらいいんだろうけどな」
「そんな貯金はない」
「だよなぁ」
「なら、ハウスワームは? あれなら、宿泊費を抑えられるんじゃないかな」
ハウスワームとは? エリオから詳しく聞くと、体が居住区になっている虫型の魔物だそうだ。中に魔物などを住まわせて自分を守らせているようだ。なにその、私の現状にぴったりな魔物。
「なんだ、知らなかったのか? ギルドの掲示板にも情報が載ってるぞ」
「なんだって」
「ほら、募集掲示板の、あれ!」
ロウが指さすほうには、「【募集】ハウスワームをテイムしているテイマー」という張り紙。グリーンワームの白版みたいな感じの魔物のイラストが載っている。これがハウスワームらしい。
「サイズはグリーンワームと変わらないみたいだよ」
「へー。どこに出る魔物なの?」
「外壁周辺にも出るぞ。数が少ないから、見つかりづらいけどな」
なるほど、これは探す価値ありですね。
「にゃあん」
「いででで、なになに、どったの」
「あぉーん」
かまってほしいのか、ミケが私の足を爪とぎにした。ミミズ腫れになるからやめていただきたい。あいててて。
「ハウスワーム、探してみようかな」
「ウラナならあっさり見つけそうだよね」
「わかる」
「なぜかそんな確信がある」
ってか、ハウスワームの出現率ってどんなもんなんだろう。数が少ないって言っても、ユニークより少ないのかな。どうなんだろう。
オズワルドさんに聞いてみたら、ユニークとトントンくらいらしい。ならすぐに見つかりそうだな。
「ウラナさん、ユニークってそんなに出ないんですよ」
「緑子もちゅんもユニークっぽいですけど」
「それがおかしいんです。普通は、1匹テイムできればラッキーなもんなんですよ」
「イレギュラーにもけっこう遭ってますよ」
「ウラナさんのラックがバグってるんです」
どうやら、思った以上に『豪運』が働いていたらしい。オズワルドさんにラックがバグってるとか言われた。私の状況、そうとうおかしいんだろうな。
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