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召喚士なのに前に居る  作者: マナ
2編 6章:首都アルヴェリア

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84話:有益な情報ゲットだぜ

 フェンは私の代わりにイノさんがケツをシバきあげてました。とても痛そう。

 ブルーリムの面々は依頼を受けにギルドに来ていたらしい。めぼしい依頼を見つけて、受理の手続き中に私を見つけて寄ってきたそうだ。一応、知り合いカウントされてるってことですかね。ありがたいが、それはそれとしてフェンの物言いは許されぬ。


「人型魔物を召喚獣にって、すげぇな」

「意思疎通はできるの?」

「できるよ。ミケやイノさんたちもいるしね」

「それは安心要素なのか?」


 2匹とも、けっこう何を言ってるかわかるよ。特にミケはこう、いろいろと訴えるのが上手だからね。一番わかりにくいのは、クロかなぁ。もともとの気質がおとなしいのか、ほかの召喚獣に比べて自己主張がない。緑子のほうが表現豊かなところがある。


「大所帯になって大変だろ」

「出費がね。痛いよね」

「無計画に増やすから」

「なんも言えねぇ」


 軽い気持ちで助けたわけじゃないけど、考えが至らないところが多すぎたよね。次からはタークスさんたちに相談してから決めようと思います。


「拠点を買えたらいいんだろうけどな」

「そんな貯金はない」

「だよなぁ」

「なら、ハウスワームは? あれなら、宿泊費を抑えられるんじゃないかな」


 ハウスワームとは? エリオから詳しく聞くと、体が居住区になっている虫型の魔物だそうだ。中に魔物などを住まわせて自分を守らせているようだ。なにその、私の現状にぴったりな魔物。


「なんだ、知らなかったのか? ギルドの掲示板にも情報が載ってるぞ」

「なんだって」

「ほら、募集掲示板の、あれ!」


 ロウが指さすほうには、「【募集】ハウスワームをテイムしているテイマー」という張り紙。グリーンワームの白版みたいな感じの魔物のイラストが載っている。これがハウスワームらしい。


「サイズはグリーンワームと変わらないみたいだよ」

「へー。どこに出る魔物なの?」

「外壁周辺にも出るぞ。数が少ないから、見つかりづらいけどな」


 なるほど、これは探す価値ありですね。


「にゃあん」

「いででで、なになに、どったの」

「あぉーん」


 かまってほしいのか、ミケが私の足を爪とぎにした。ミミズ腫れになるからやめていただきたい。あいててて。


「ハウスワーム、探してみようかな」

「ウラナならあっさり見つけそうだよね」

「わかる」

「なぜかそんな確信がある」


 ってか、ハウスワームの出現率ってどんなもんなんだろう。数が少ないって言っても、ユニークより少ないのかな。どうなんだろう。

 オズワルドさんに聞いてみたら、ユニークとトントンくらいらしい。ならすぐに見つかりそうだな。


「ウラナさん、ユニークってそんなに出ないんですよ」

「緑子もちゅんもユニークっぽいですけど」

「それがおかしいんです。普通は、1匹テイムできればラッキーなもんなんですよ」

「イレギュラーにもけっこう遭ってますよ」

「ウラナさんのラックがバグってるんです」


 どうやら、思った以上に『豪運』が働いていたらしい。オズワルドさんにラックがバグってるとか言われた。私の状況、そうとうおかしいんだろうな。

お読みいただき、ありがとうございます。

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