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召喚士なのに前に居る  作者: マナ
2編 6章:首都アルヴェリア

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75話:帰ってきました、アルヴェリア

 帰ってきました、アルヴェリア。すっごく久しぶりな気がするのは何故だろう。


「おう、お帰り。ポテラ村、大変だったんだって?」

「イレギュラーが起きてな」

「お疲れさん。ウラナちゃんも、初仕事で災難だったな」

「運がいいのか悪いのかわかりませんよね」


 『豪運』スキルを持ってるのに、イレギュラーに当たりすぎな気がするんだよね。でっかい熊しかり、ゴブリンの大量発生しかり、ゴブリンキングしかり。


「リズちゃんがすごく心配していたよ。はやく顔を見せてやんな」

「そうだな。イノの登録もしなきゃいけねぇし、早めに冒険者ギルドに向かうか」

「……イノってそこのウォー・ボアのことか?」

「ああ。ウラナの召喚獣になったんだ」

「ポテラ村周辺にウォー・ボアなんていたか?」


 グレートボアから進化した個体です。イノを始めとした召喚獣達は、なんというか、気が付いたら見た目が変わっていた。ちょっと目を離した隙に、イノはゴリマッチョ猪になるし、クロもゴリマッチョ馬になるし、ミケは神秘的な雰囲気を纏ってるし、びっくりしたよね。……変化がなかったちゅんは、落ち込んでいました。本当にすまなかった。

 門番のおじさんとの会話もそこそこに切り上げて首都に入る。レイディアント・パスの面々は用事があるのですぐに分かれた。ブルーリムの面々はついてくるらしい。


「ウォー・ボアに、チャージ・スティード……マナキャットに、ミアズマワームまで」

「情報の更新をお願いします」

「ウラナさん、いったいどうやってこれらの魔物と契約したんですか!?」

「進化したんですよねぇ」

「えぇっ!?」


 リズさんがめっちゃ驚いてる。タークスさん達も私の後ろで頷いていた。「わかるわかる、びっくりするよな。俺たちもびっくりした」そんな声が聞こえてきそう。


「予備の従魔の証も下さい」

「わかりました。……召喚士って、じつはすごいジョブなのかもしれませんね」

「リスクの高いジョブだが、その分の益はありそうだ。育つまで周りが守る必要があるけどな」

「その点、ウラナは勝手に避けてくれるから楽よね。突っ込んでく心配はあるけれど」


 DEX極振りという頭おかしいステ振りが役に立っているというね。召喚士は魔法も使えるけど、使わなくてもなんとかなる。召喚獣が色々やってくれるからね。召喚士は生き残ってるだけでいい。

 ま、私は突っ込んでいくんですけどね。だって『暗殺』スキルを持ってるから。


「これ、依頼完了の証明書だ」

「ありがとうございます。調査だけでなく、ゴブリンキングの討伐と集落の掃討まで、本当にお疲れさまでした!」

「俺たちは大したことはやっていないさ。ゴブリンキングはほぼウラナが討伐したようなもんだし、集落の掃討もフレデリクさんが主にやってくれたからな」

「そんなことはありません! オズワルドさんも皆さんのおかげで被害が最小限で済んだと言っていますよ」


 私がゴブリンキングを討伐できたのも、タークスさんたちが周りのゴブリンを抑えてくれていたからだしね。マルさんも守ってくれていたし、何もしていないということはない。


「報酬についてはオズワルドさんからお伝えしますね!」

「そういえば、オズワルドさんは何処にいるのかしら。仕事中?」

「ゴブリンキングの件でクレア=ドミニオンにある支部長から色々と問い合わせがありまして……。いつものいちゃもんです。時間だけ取られちゃうんですよね」


 クレア=ドミニオン、アカリをイジメていたあのクソ神を崇拝しているという国か。いつもいちゃもんつけに来てるの? クレーマーってやつか。オズワルドさん、マジでお腹が心配なやつ。

お読みいただき、ありがとうございます。

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