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召喚士なのに前に居る  作者: マナ
5章:脅威が去ったポテラ村

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74話:次はじゃがいもを買いに来る

 宴会が終わり、翌日。今日はアルヴェリアに帰る日だ。ブルーリムとレイディアント・パスの人たちも一緒に帰る。けっこうな大所帯だけど、なんとかなるでしょう。


「で、なんでこうなるんですかね」

「ブモッ」

「にゃぁん」


 私は今、イノに跨っている。いや、用意し終わって立ってたら、突然イノが足の間に割り込んでくるんだよ。鼻頭にひっかけてひょいっと上に投げられたんだよね。うまい具合に跨れたから良かったものの、下手したら内ももとか、変なところを強打してたよ。ミケは勝手にイノの頭に乗っていた。どことなく得意げである。なにゆえ。


「ウラナはイノに乗って帰るのね」

「そうみたいです」

「従魔の証を付けとけよ。トラブルになる」


 グレートボアはただでさえ強い。そんなのがのっそのっそと歩いて入ったらトラブル必須ですな。しっかりとつけておこう。……どこにつけようかな。証は特別なもので、魔力で針などなくてもぴったりくっつけることができるんだよね。牙、は邪魔だし、やっぱおでこかな。


「にゃん」

「え、耳?」

「にゃあ」


 ミケに言われて、耳の所につけることにした。なんか、乳牛のタグみたいだな。心の中に秘めておくけどもさ。


「ああ、こちらにいたんですね。お見送りに間に合ってよかった」

「村長さん」


 用意が済んだところで、村長さんがやってきた。シャイニさんにルビーちゃん、マルさんも一緒だ。


「少しばかりですが、これをお持ちください。村自慢のじゃがいもです」

「あら、いいんですか? この村のじゃがいもは美味しいから、嬉しいわ」

「定期購入する人がいるのも納得の美味さだったよな」


 布袋いっぱいのじゃがいもを貰えた。めっちゃ嬉しい。首都に帰ったら料理して食べよう。


「ウラナさん、本当にありがとう。この御恩、ずっと忘れないわ」

「マルさん」

「私、夫と一緒に商人をしているの。旅先で会ったら、サービスさせてね」


 そう言って私の両手をぎゅっと握り、上下に振る。おおう、中々に力強い。マルさんは商人さんだったのか。今度会ったら何か買わせてもらおう。


「ねこたん」

「おぁーっ」


 ルビーちゃんがミケに近づく。毛をぱやぱやっと逆立てながら、ちょっと威嚇していた。引っ掻かないだけマシか。


「またあえる?」

「なぁん」

「おねーたん」

「じゃがいもが欲しくなったらまた来ようかな」

「ほんと!? やくしょく!」

「うん、約束」


 ちょっと離れたところからエア指切りをした。ルビーちゃんはイノが怖い様子。私が降りても良かったんですけどね。邪魔されて無理でしたわ。絶妙に体をゆすってくるの。降りるじゃなくて、落下するわ。とてもやめていただきたい。


「おねーたん、ねこたん、またねー!」

「お元気で!」

「また会いましょうねー!」


 こうして、ポテラ村を後にした。道中、フレデリクさんのエフェクトで私が少々怪我をしましたけど、私は元気です。ブルーリムは相変わらずうるさいし、ずっと歩き通してた。体力バカかよ。


「ミケちゃん、猫ターバン止めない?」

「ほぁー?」

「あ、止めないんですね。さいでっか」

「ブフゥッ」

お読みいただき、ありがとうございます。

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