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召喚士なのに前に居る  作者: マナ
5章:脅威が去ったポテラ村

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69/79

69話:ちゅんには悪いことをしたと思っている

 緑子とミケがサイレント進化していてびっくりした。他の子のステータスも確認してみたら、こんな感じで成長してました。


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名前:クロ

性別:♂

種族:猛進馬(チャージ・スティード)

スキル:アドレナリン、頭割り、突進、剛脚、踏み荒らし


LV.30


STR:30

DEX:42

VIT:48

INT:12

MND:26


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 クロ、ゴブリンキング討伐に参加してないから、進化してないだろう。そう思っていた時期がありました。ちゃんと進化してる。フレデリクさんを連れてきた後のゴブリン掃討ですごく頑張ったんだろうね。なんか、「めっちゃ暴れまわるぜ」みたいな性能してないか。


「チャージ・スティードってなんですか」

「クロか」

「そうです」

「チャージ・スティードは他国で生息している魔物で、年間100人以上の冒険者が事故にあっている魔物だな」

「もしかして、突撃される感じの事故ですか」

「そうだ。死傷者が出るくらいには厄介な魔物だぞ」


 クロはアドレナリンを制御しているので、事故る確率は少ないでしょう。多分、おそらく、きっと、メイビー。

 干し草をもひもひと食べているクロの背中を撫でた。何か御用ですかと言わんばかりにこちらをみてくる。撫でたかっただけなんです。邪魔してごめんよ。


 続いて、イノの名前をタップした。彼は元々レベルが高かったけど、ゴブリンキング討伐の立役者だ。いままでの感じからして、進化してるよねぇ。


-----


名前:イノ

性別:♂

種族:戦牙猪(ウォー・ボア)

スキル:再生力、威圧、突進、庇う、戦意高揚


LV.52


STR:74

DEX:68

VIT:103

INT:15

MND:20


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 はい、立派に進化しておりました。『戦意高揚』っていうスキルが追加されてる。タップして詳しく見てみると、前線で戦うことによって、仲間の士気を高めるスキルだそうだ。ふむ、よくわからん。とりあえず、イノさんが前で戦ってくれたら、私たちも「やってやるぜ!」みたいな気持ちになるのかな。他の召喚獣もそうだけど、新しいスキルは実際に使ってみないとわからないよね。


「ウォー・ボアって強そうですね」

「イノか」

「そうです。ヴィンセントさんも慣れてきました?」

「ミアズマワームとマナキャットで慣れた。ウォー・ボアは群れで行動する厄介な魔物だ。軍団で突撃する様は正しく戦車の群れ。上位の冒険者でも苦戦必須の魔物だな」

「へぇ~。イノさんすごいね」

「ぶふぅ」


 イノさんが「当然だろう」という顔で、鼻息を腰に吹きかけてくる。生暖かいです。


「召喚士はハズレジョブって話だったんだがなぁ」

「私が死んだら全員野生にかえりますよ」

「ウラナもウラナで規格外なんだよ。ゴブリンキングに殴りかかる魔法職ってなんだよ」

「召喚士です」

「疑わしい」


 疑われても召喚士なのは本当なので、どうしようもないですね。人間かどうか疑わしいって言われたら、アンデッドなんでおっしゃる通りって感じですけど。


「全員のチェックは終わったか」

「いえ、ちゅんがまだなんですけど……」


 ちゅんなぁ。召喚獣のちゅんの名前をタップする。現れたステータスは、こんな感じ。


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名前:ちゅん

性別:♀

種族:まどい鳥(ミラースパロウ)

スキル:飛行、幻覚、実体化


LV.14

STR:3

DEX:32

VIT:4

INT:19

MND:12


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 道中のゴブリン討伐でレベルが上がったなぁって感じですね。レベル差がヤバい。


「ぢゅん!!」

「正直すまなかった!!」

「ぢゅぢゅん!!」


 あの時はちゅんを伝書鳩するしかなかったとはいえ、1匹だけすごくレベルが低いのってプライドが傷つくよな。しかも、ただでさえ強い新人のイノがいるってのに、自分だけレベルアップの機会が少なかったんだもんね。怒ってもしょうがないよ。私の采配が悪かった。


 見かねたヴィンセントさんが間を取り持つまで、私はおとなしくちゅんに突かれていた。HPは減りませんでした。ちゅん、優しいね。髪の毛は鳥の巣になりました。ちゅんの心の傷に比べたら安いもんよ。

お読みいただき、ありがとうございます。

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