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召喚士なのに前に居る  作者: マナ
5章:脅威が去ったポテラ村

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68話:緑子フュージョン

 村の厩舎に来たんですが、遠目からでもわかる異変がありました。


 緑子、緑子だよな? 緑子の色が変。


 クロの首元にくっついてるんだけど、明らかに色が変。鮮やかな緑だったのが、なんか、「毒持ってるぜ!」みたいな色をしている。オマケにデカくなってないか? ずんぐりむっくりな姿になっている。


「ヴィンセントさん、緑子の色が変なんですけど」

「進化したのかもしれない。まぁ、グリーンワームが進化するなんて、知らないけどな」

「青虫が進化したら蛹になりません?」

「さぁ? 魔物の進化なんて、何になるか分からないからな」


 ゲームみたいに決まった進化はしない感じなのかな。それにしても、青虫が紫虫になるなんて、わけがわからんな。


 クロの近くまで来た。うん、やっぱり緑子がでけぇ。腕に装備してた時の2倍くらいのサイズになってる。


「!」

「わぁ、デカくてムチムチで毒々しい色になってるね……」

「!!」

「ちょまっ!?」


 緑子が跳んで私にしがみついてきた。跳ねる幼虫なんて聞いたことないぞ!? なんとか腕でキャッチすると、もぞもぞと二の腕まで這い上がって、いつもの場所に落ち着いた。おもっ……。


「ホントに緑子なんだなぁ」

「にゃあ」

「!」

「一晩で進化したみたいでな。従魔の証が着いてなかったら、駆除するところだった」


 従魔の証をつけてて良かった!

 緑子の頭を撫でつつ、ステータスを確認してみる。ゴブリンキングを倒したから、相当な経験値が入ってるはずだよね。めっちゃ強かったもん。召喚獣の緑子の名前をタップしてっと。


-----


名前:緑子(みどりこ)

性別:♀

種族:瘴虫(ミアズマワーム)

スキル:糸、毒液、毒霧、瘴気、腐食毒、網罠


LV.38


STR:6

DEX:3

VIT:46

INT:135

MND:30


-----


 ちょっと待とうか。


「ヴィンセントさん、ミアズマワームってなんです?」

「ミアズマワームは中級の魔物で、状態異常を付与してくる厄介な魔物だったはず。まぁ、俺も図鑑でしか見た事がないくらい、滅多に見かけない魔物だな。それがどうした」

「緑子がミアズマワームになっちゃった」

「……正気か?」


 なぜ私の正気を疑ってくるのか。これがわからない。


「緑子はグリーンワームだっただろう。それがどうしてミアズマワームになるんだ」

「私に聞かれても、なってたからとしか。それにヴィンセントさんだって魔物の進化はわからないって言ってたじゃないですか」

「ぐぅ……」


 ぐぅの音が出てますよ。ヴィンセントさんが急に愉快なキャラムーブしててびっくりするんですけど。いつものクールな猫ちゃんキャラはどうしたんですか。正気に戻ってください。


「ふざけたことを考えているな」

「アイアンクローは止めてください」


 この人、タークスさんより身長低いし、細マッチョなくせに私の頭を片手で握れるんだぜ。手がデカいってずるいよな。やめて、頭痛くなる。HPが減っちゃうから、アイアンクローだけはやめて!


「緑子で意味不明な進化してるなら、他の召喚獣も変な進化していそうだな」

「頭から手を離してもらっていいですかね? ほら、ミケも手をどけろってヴィンセントさんの手を叩いてますし」


 猫ターバン継続中だから、私の頭にちょっかいかけるとミケが反応するんですよ。


「ウラナ、ミケのステータスはどうなっている」

「アイアンクロー止めてくれたら確認します」

「頭に手を置いてるだけだ。丁度いい位置にあるからな」


 私がチビって言ってます? クラスでは真ん中くらいの身長だったんですよ。つまり、ヴィンセントさんの身長が高いだけである。

 それにしても、ミケのステータスか。確かに最近は確認してなかったし、ちょっと見てみよう。召喚獣のミケの名前をタップする。


-----


名前:ミケ・ランジェロ

性別:♂

種族:魔法猫(マナキャット)

スキル:影魔法、猫の魂9つ、影渡り、気配遮断


LV.47


STR:8

DEX:135

VIT:18

INT:80

MND:28


-----


 ……マナキャットってなんですかねぇ。しかもレベルたっか。え、緑子の38も高かったけど、ミケはさらに上をいってる。私の召喚獣のレベルが軒並み高いわ。どうなってんの、コレ。


「ヴィンセントさーん」

「どうだった」

「マナキャットになってました」

「ミケって三毛猫じゃなかったか?」

「ただの三毛猫が、マナキャットになってました」

「マナキャットは魔女が使い魔として使役する猫型の魔物だぞ。なんでミケがなってるんだ」


 私に聞かれても知らんがな。

お読みいただき、ありがとうございます。

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