67話:マッシュポテトにチーズは最強
頭からの出血でまた治療してもらいました。結構ざっくりいったらしい。めっちゃ痛かったわけですわ。
ミケは勢いよく飛び出して行ったものの、エフェクトに実体があるわけでもなく、スカッと通り過ぎて地面に着地してた。しばらくはフレデリクさんににゃごにゃご文句言ってたね。フレデリクさんは何を言われてるのか分からない、どうしようって顔してた。適当に流して大丈夫です。
「禿げるかと思った」
「傷跡が残ったらそこは禿げるわよ」
「ミケ、頼むから頭皮に爪を立てないでくれ。ハゲは嫌だ」
「ほぁー?」
はー? じゃないんだよ。私に関係ありますー? ってニュアンスを感じた。このお猫様はよぉ。
「ウラナさんに迷惑ですから、魔法やめてください」
「うむ。私も紳士ですからね。レディーが傷つくというのなら、いたし方ありません。今日はやめておきましょう」
「明日以降も控えてください」
チームに個性が強い人がいると苦労するんだなぁ。
「ウラナさん、今夜は宴会ですが、何か食べたいものはありますかな?」
「マッシュポテトにチーズ入れたやつが食べたいです」
じゃがアリゴ、じゃがいものお菓子で作ったなぁ。元の名前はアリゴオリオだっけ? ……なんか違うかもしんないけど調べる手段がないからわからん。あのマッシュポテトにチーズが入った、ビョーンって伸びるやつ。この村のじゃがいもはすごく美味しいから、絶対美味しいでしょ。とても食べたい。
「わかりました。他にも肉や魚の料理を出しますので、楽しみにしてくだされ」
「にゃん!」
「ほほほ。ミケ殿にもちゃんと塩抜きの焼き魚を用意いたしますからな」
「ふぁー!」
私の後頭部でテンションぶち上げております。喉をゴロゴロ鳴らしてるから、嬉しいんでしょ。
「そういや、ウラナ。緑子に会ったか?」
「いえ、まだ見てません」
「クロの所にいるはずだ。見てこい。ビックリするぞ」
ビックリするとは?
どういうことか聞くも、見た方が早いと言われた。緑子はクロの所にいるらしい。タークスさんたちはまだやることがあるようでここで別れることにした。キャシー姉さんもイリスさんとヒーラー談義したいのでここに残るそうだ。
「ヴィンセントさんは予定とかないんですか?」
「暇だからついていこう。お前を1人にすると、何かやらかすかもしれないしな」
とても不本意である。たしかに、色々やらかしてるよ。でも中身の半分は私じゃなくて召喚獣たちのやらかしもあると思うの。召喚獣のやらかしは召喚士のやらかしカウントなら何も言えないけどね。
「クロは村の厩舎のところだったよな」
「おう。大人しく干し草を食んでたぜ」
「ウラナ、行くぞ」
「はい」
私とヴィンセントさんは村の厩舎に向かうことにした。緑子の変化ってなんだろ。ゴブリンキングを倒した経験値で、進化したとか? 虫の成長は早いってどのゲームでも言われてるもんね。蛹になってたら今後の移動について考えないといけませんね。ミケにくくり付けるか。
「あぁん?」
ヤンキーみたいな鳴き声やめてください。私の思考が読めてるわけじゃないよね? ……え、ミケさん、何その呆れてるような顔。マジで思考読めてたりする?
「ほぁー」
あ、どうでもいいやって顔してる。猫ちゃんって何考えてるかわからんよね。気まぐれでさ。
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