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召喚士なのに前に居る  作者: マナ
4章:境界大森林ネーマス

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47/60

47話:岩穴で見つけたもの

 腐葉土を踏みしめて、私達は大森林ネーマスを進んでいく。見かけるのはだいたいゴブリンだが、たまーに違う魔物もいる。……魔物でいいんだよな。あんなでっけぇ鹿は魔物でいいと思う。でっけー鹿や虫系の魔物と遭遇するけど、戦闘を避けられるものは避けて、避けられないものは死角から私とヴィンセントさんで始末した。暗殺スキルの使いどころさんですね。物騒。


「……にゃ」

「!」

「ミケも緑子も落ち着かねぇな。どうした?」

「大森林に入ってからこんな感じなんですよね」

「飼い主に似て軟弱なんじゃねぇの?」


 ロウは後で死角から殴ったろかな。後ろで笑ってるフェンとエリオも一緒にさ。

 2匹の状態は悪化していた。ミケはせわしなく周りを見回し、緑子もヘドバンかってくらい頭を振り回している。撫でれば少しは落ち着くけど、あまり効果はない。


「もうちょっと先に進んだら切り上げるか」

「そうだな。こういう変化は無視するべきじゃない」

「ミケちゃん、緑子ちゃん、もうちょっとだけ頑張ってね。もう少し先を見たら、村に戻りましょう」


 笑ってるオタクトリオとは違い、タークスさん達はミケ達の反応に思う所があるようだ。早めに偵察を切り上げるようにしてくれる。私もちょっと不安になってたから、ありがたいや。

 しばらく進むと、開けた場所が見えてきた。意図的に切り開かれたような場所。そこにはゴブリン達が沢山いた。タークスさん達も言葉を失うほどの数。上位種の数もちらほらと見えていた。


「これは、やべぇな」

「集落の痕跡がないのに、この数は異常だ」

「ギルドに応援を要請しましょう。ゴールドランクのチームも必要だわ」


 冷静に話している3人の横で、ブルーリムの3人は顔を白くしながらゴブリン達を見つめていた。数に圧倒されているらしい。


「顔色が悪いけど、大丈夫?」

「大丈夫って、ウラナは怖くないの? 数百、下手したら千匹くらいいるよ」

「まぁ、数多いなって思うけど、見つかって襲い掛かられてるわけじゃないし」

「……頭おかしい」


 もしかして、いま喧嘩を売られた?


「怖くてもしょうがねぇよ。アイアンランクにこの数をビビんなって方が無理だ」

「逆にウラナは肝が据わりすぎなんだ。本当にカッパーランクか」

「ビックベアに追いかけられたときの方が怖かったです」

「ああ、上を経験してるからなのね」


 あの熊はマジで怖かった。当時のDEXでは逃げ切ることもできなかったからね。あんときの怖さよりはマシである。


「ある程度の記録も済んだ。撤収するぞ」

「村の防御も整えないとな。この数がいるんだ。もっと出てくるぞ」

「集落になる前に潰しちゃいましょ」


 タークスさんに促され、ブルーリムの3人はヴィンセントさんの後ろについていくように歩いている。殿はタークスさんが務めるようで、私とキャシー姉さんの背中を押された。最後に、ゴブリン達の様子をチラッと見た時、私はあることに気付いてしまった。

 開けた場所の向こうには山がある。その斜面に、自然にできたのか、偶然できたのか、ぽっかりと開いた穴。洞窟というよりは、岩穴っていうべきところ。そこに、人が倒れていた。土汚れにまみれた、ボロボロになった、女の人だ。


「タークスさん、キャシー姉さん」

「どうした。見つかる前に撤収するぞ」

「人がいます。岩穴の所」

「えっ」

「なんだと」


 私が岩穴を指さすと、2人にも女性が確認できたらしい。険しい顔になってヴィンセントさんを呼んだ。

お読みいただき、ありがとうございます。

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