40話:威圧よけをもらった
「ウラナ、これあげる」
そう言ってエリオから手渡されたのは「威圧よけ」。MIDが低い私は威圧などの精神干渉系スキルを避けられない。キャシー姉さんのマインドカバー頼りになる予定だ。それだと連戦になった時にキャシー姉さんのMPが枯渇するし、負担が増える。その解決策としてエリオが錬金薬を作ってくれたというわけだ。
「いくら?」
「いいよ。大した物じゃないしね。アイスミントティーを教えてくれたお礼だと思ってよ」
「いや、あれはヴィンセントさんように作ってもらったやつだし」
「ロウやフェンも馬車酔いするから、いいの」
馬車酔いするから、首都からポテラ村まで走ったらしい。DEX強化薬とスタミナ増加薬で馬車で来るよりも早く村につき、少し休憩した後にゴブリン討伐に勤しんだそうだ。体力バカかよ。ありがたく威圧よけは頂いた。
「戦闘前に飲むんだよ。効果時間は30分。1日に飲んでいいのは6本まで」
「服薬間隔は開けなくていいの?」
「効果時間が切れたら飲むって感じで大丈夫。1度に飲むのは1本だけ」
「複数飲むとまずい感じ?」
「混乱のバッドステータスがつくよ」
威圧よけの説明書きがあるというので貰っておいた。1度にバカスカ飲むつもりはないけど、念の為にね。
「MIDが初期値って正気の沙汰じゃない」
「私は正気だが」
「頭イカれてるんじゃないの」
「仲間に毒入れるエリオに言われたくない」
売り言葉に買い言葉。エリオがダーツを投げてきたので全部避けてやった。そのまま追いかけっこしてたら、ヴィンセントさんに叱られました。うるさかったようです。すみませんでした。
「ふぁー!」
「やっぱウラナの猫って僕をバカにしてるよね」
「可愛い猫ちゃんがそんな可愛くないことするわけねぇだろ。エリオじゃないんだからさ」
「ウラナ」
「はい、ごめんなさいでした」
ミケを庇ったらヴィンセントさんに首根っこ掴まれてキャシーさんの所へ強制送還された。キャシー姉さんは私の運ばれる様子がツボだったのか、すげー笑ってた。美女の笑いをとってやったぜ。
「相手を煽るな」
「はい」
「お前の逃げ足は確かだが、スキルには移動制限をかけられるものもある。逃げ足を過信するな」
「足の速さと器用さ以外に誇れるものがないんですが」
「極振りしたせいだ。今から他のステータスに数値を振るか?」
いや、いまさら他のステータスに数値を振るのは負けた気がするのでやめておきます。そういえば、ゴブリンと何度か戦ったし、レベル上がってないかな。見てみよ。
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名前:ウラナ
性別:女
種族:アンデッド
ジョブ:召喚士
スキル:召喚、契約、見切り、受け流し、豪運、暗殺
LV.21
STR:1
DEX:111
VIT:1(+1)
INT:1
MND:1
ボーナスポイント:15
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3レベル上がってる。ゴブリン達のレベルはそんなに高くなかったんだろう。私でも倒せたしね。村に来るまでに数は倒したから、このくらいって感じ。ボーナスポイントは全てDEXにぶち込むぞ。
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名前:ウラナ
性別:女
種族:アンデッド
ジョブ:召喚士
スキル:召喚、契約、見切り、受け流し、豪運、暗殺
LV.21
STR:1
DEX:126
VIT:1(+1)
INT:1
MND:1
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これで良し。順調にDEXが上がってるね。しかし、移動制限のスキルがあるのか。私の脅威になりえる。他には、必中系のスキルや魔法があったら危ないね。即死もありえる。なにか対策しないとなぁ。
「必中系のスキルや魔法があるなら、絶対回避できるスキルや魔法があってもいいと思うんですよ」
「あるにはあるが、習得条件は不明なものばかりだぞ。ジョブ固有のものもある」
「召喚士でなにか無いかなぁ」
ステータスの召喚士のところをタッチしてみた。表示されてるスキルや魔法を確認するけど、これといってピンとくるものはない。表示が『???』のものもあるし、今後に期待ってところかな。
「そもそも、召喚士は召喚獣を戦わせればいいんだ。前に出る必要はない」
「わかってるんですけどね。タークスさんとヴィンセントさんがいつの間にか後ろにいるから」
「お前が早すぎるだけだ。タークスはともかく、俺は遅くない」
「俺だって重戦士の中では身軽なほうだぞ!」
私が極振りしているせいで、ヴィンセントさんの速さを追い抜いてしまっているだけである。ヴィンセントさんが遅いというわけではない。なので、首根っこ捕まえてぶら下げるのやめてください。私は子猫ではない。
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