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それでも彼らは眠らない。  作者: Riviy
第六章 ソレデモ彼ラハ、堕チタ
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第五十七話 小夜曲~【真実】~

追加キーワード:神、歴史上の人物、史実とは関係ない、フィクション、過去話、擬人化、神格化


そして、西暦2608年。


星が消え、朝日が昇るその時。天照大御神は、両腕を天に向けて掲げた。閉じていた瞳を開ける。そこには、『侵入者スパイ』と捕らえられている同胞以外の、神格化された同胞達が身を固くしていた。天照大御神は小さく、息を吐き、集中する。


地面が振動し、空が震える。空気が、水面が、全てが振動し、震え、波紋を描き、悲鳴をあげる。人間達もこの異常な状況に気づいているのだろう。天照大御神は指先に力を籠める。指先のずっと向こう、空の遥か向こうから熱いなにかを感じる。それを同胞達も感じたようで、数人がさらに身を固くした。


「来ます」


天照大御神の言葉と共に、空に熱気を放つ巨大な岩石が現れた。天照大御神は覚悟を決め、両腕をゆっくりと下ろしていく。彼女の腕の動きに合わせ、岩石もゆっくりと、ゆっくりと下降していく。普通の隕石よりも動きは遅いが、それ以上の威力、恐怖があった。


「嗚呼、愛しい子供達。待っていて、今、彼らに天罰を下し、救うから」


晴れ渡るような笑顔を浮かべながら、天照大御神は腕を振り下ろした。途端に隕石が落下し、視界が塞がれ、凄まじい熱が彼らを包んだ。


…*…


例の洞窟。外からの振動に愛しい者同士で身を寄せあっていた精鋭スパイ達。突然、一人が、人影がフラリと立ち上がり、洞窟の入り口へと向かう。


「?どうしたの?」


人影の恋人が問うが、人影は何も答えずに入り口へと向かう。厚く、重い岩で蓋をされた入り口。その岩に手を触れる。冷たさを感じた、次の瞬間。岩はバラバラと崩れ出した。粉々になった元岩を跨ぎ、人影は外へと躍り出る。外の景色は、変わっていた。木々は枯れ、地面は廃れ。頭上の空はどんよりと重い雰囲気だった。成功したのか…?人影がそう思いながら、意識ー千里眼のようなものだーを人間達の方へ向けた。そして、息を飲んだ。


「っっっ」


彼の脳内に送られた映像は、懲りずに子供達を造ろうとする政府の姿だった。

愚か。人影の心中に膨れ上がる怒り。同胞達はどうなったのだろうか。そこも踏まえてこれからの事を考えなければならない。政府の、人間達の処遇も決めなければ。


楽に死ねると思わないでよ。貴方達は、神の怒りを買い、それを無視した。その意味を、身を持って知り、後悔しろ。


その時、人影は自分の影が妙に蠢いていることに気づいた。少し、距離をおいて枯れた木々の影も先程のように不気味に蠢き出す。キラリ、と宝石のような美しい瞬きが影に揺らめく。人影は、察した。これは、「隕石がもたらした不幸と云う名の幸運だ」と。


八咫烏やたがらす!」


人影は、八咫烏やたがらすはその声に洞窟を振り返った。そこには他の精鋭スパイがいた。八咫烏はニィと口角を歪めた。自分の背後でなにかが形作っている気配を感じる。だが、それはまだ小さい。すぐさま消えてしまった。だが、それでいい。準備が長くて悪いと云うことはない。八咫烏はパクパクと口を動かした。ハッと息を飲む同胞達に八咫烏は、目を細めた。


さあ、この憤怒かんじょうを籠めて、花束を…………














































「作戦開始だ」








短いんで、二つです!

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