その201 「成長」
寂しいけど嬉しい大人ですかね
ハミルトン邸の庭。
午後のまぶしい光。
でも、
どこか少しだけ落ち着いている。
テラスにはお茶の準備がしてある
ジェシカ、蘭、
そして菜摘。
紅茶を飲みながら庭を見る。
蘭が言う
「……静かじゃない?」
ジェシカは少し考える。
「確かに静かね」
菜摘も頷く。
「去年より、ね」
庭には子供たちがそろっている。
でも、固まっていない。
散らばっている。
ジェシカがそれを見て言う。
「みんな別々に動いてるわね」
凛も頷く。
「そうね」
少し間。
菜摘が静かに言う。
「皆、大きくなったのね」
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室内ではロッテがソファに座っている。
リリーがそこにぴったりくっついている。
「ねえ、ロッテお姉ちゃん、これどう思う?」
「これ可愛い?」
ロッテは少し困る。
「リリ、ちょっと近い」
リリーは言う。
「別にいいじゃない」
ロッテ。
「よくないわ」
でも、少しだけ笑う。
廊下にはイーサン。
悠馬と並んで歩く。
「叔父さん」
と、イーサン。
悠馬は答える。
「はい」
イーサンはニヤッとして言う。
「十月だって?産まれるの」
悠馬。
「……はい」
イーサンは少し考える。
「じゃあさ、クリスマス?」
悠馬。
止まる。
「……」
イーサン。
「ほら、初クリスマス」
悠馬は少しだけ焦る。
「その、計算が?」
と、イーサン。
エレノアが後ろから笑尾ながら言う。
「合ってるわよ」
悠馬。
「そうなんですか」
エレノア。
「多分?」
その横でリリー。
エレノアのお腹をじっと見る。
「ねえ」
エレノア。
「なに?」
リリー。
「男の子?」
エレノア。
「まだ分からないわ」
リリー。
少し考えて、それからニコッと笑って言う。
「女の子なら妹ね!!」
エレノア。
笑う。
「そうね。かわいがってあげてね」
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庭にノアとタイラー。
二人で何かしている。
「それ違う」
「違わないって」
「絶対違う」
「じゃあやってみろよ」
「やる」
二人で笑っている。
少し離れて、
ルイスとマックスがそれを見る。
マックスが言う。
「楽しそう」
ルイス。
「うん」
少し間。
マックス。
「でも」
少し考えて言う。
「違うな」
ルイスは頷く。
「うん」
見慣れた庭、そよぐ風。
遠く聞こえる音。
笑い声。
ルイスは静かに言う。
「来年さ」
マックス。
「うん」
ルイスは少し考える。
それから言う。
「どうするの?」
マックスはすぐには答えない。
少しだけ考える。
それから言う。
「まだ、わからないな」
ルイスは頷く。
「うん」
テラス。
蘭は庭を見る。
「やっぱり静かね」
ジェシカは笑う。
「いいことよ」
菜摘も頷く。
「少しずつ、成長ね」
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ハミルトン邸の夏。
子供たちは、
少しずつ、大人になっていた。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。
結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。
相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。
更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので
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