その192 「帰国前日」
ルイスとマックスは好きな組み合わせです
午後の海。渡る風。
少し冷たい。
砂浜に続く足跡。
マックスがつまらなさそうに石を蹴る。
「帰るの、明日か」
ルイスはさみしそうに答える。
「うん…明日だよ」
「早いよ」
と、マックス。
ルイスが言う。
「そうだね…」
波が寄せて、そして引く。
マックスが言う。
「次は夏だな!」
ルイスは頷く。
「多分?」
マックス。
「多分じゃない」
ルイス。
「また、来るんだろ?今度はこっちに」
マックスは笑いながら答える。
「ああ!きっとな!」
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砂浜を少し歩くと、波音が遠く静かに響く。
マックスが言う。
「夏に作った秘密基地さ」
ルイス。
「森の?」
マックス。
「そう。みんなで作ったやつ」
ルイス。
「もちろん守ってるよ」
マックス。
「ほんとか?」
ルイス。
「うん。管理人がね!」
マックスがケラケラと笑う。
「ずるいなそれ」
ルイス。
「一番安全だろ?」
少し間をあけて、マックスは言う。
「ちゃんと残しとけよ?」
「何を」
と、ルイス。
マックス。
「秘密基地」
ルイスが言う。
「残すよ、ちゃんと」
マックス。
「勝手に改造するなよ」
「多分?」
ルイスは答える。
マックスが突っ込む。
「そこは絶対だろ?」
ルイスは少し笑う。
「努力するよ」
後ろから足音が聞こえ、振り向く。
イーサンだった。
「いた!」
タイラー。
「探したぞお前ら」
リリーも続く。
「寒い!寒いよここ!」
マックスがからかう。
「子供だな」
リリー。
「うるさい!」
イーサンが言う。
「そろそろ戻るぞ」
マックス。
「分かった」
ルイスも頷く。
家までゆっくり歩く。時間を惜しむように。
少しだけ遠くなる海。
振り返って、。マックスが言う。
「夏、な!」
ルイス。
「うん。わかってるよ」
マックス。
「絶対だぞ?」
ルイス。
「うん。絶対だね」
家。灯り。家族。
声。冬の海。
子供たちの約束は、
波の音の中に
静かに残った。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。
結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。
相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。
更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので
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