その190 「大晦日」
やっと新年
大晦日の夜。
暗い海、波の音、明るい家の中。
賑やかなリビング。
テーブルの上にはたくさんの料理。
今日は大晦日だ。
凛が聞く。
「まだ?」
カイルは時計を見る。
「あと十分かな」
「長いよ!」
リリーが言う。
「子供は大人しくしてろよ」
と、タイラー。
「自分だって子供でしょ!」
リリーが言う。
マックスが大声で言う。
「静かにしろよ!」
イーサンは笑う。
「お前が言うなよ」
ルイスは窓の前で、
静かな夜の海を見つめている。
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ソファに座ったジェシカ、
そしてエレノア。
ジェシカはワイングラスを傾ながら言う。
「にぎやかでしょう?」
エレノアは笑う。
「ええ、そうですね」
「でも、」
少し考えて言う。
「嫌いじゃありません」
ジェシカも頷く。
「そうね、私もよ」
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テラス。
エドワード、拓海。
そして悠馬。
外は冷たい風。静かな暗い海。
エドワードが言う。
「今年も終わりだ」
拓海か呟く。
「早いな」
悠馬も頷く。
「ええ、そうですね」
ドアがあいてノアが出てくる。
グラス。
「ここ、寒い!」
拓海が笑いながら言う。
「外だからな」
「家の中は戦争だ」
と、ノア
中から声。
「マックス!!だめ!」
「違うってば!」
「リリー!」
騒がしい。
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凛の声が聞こえた。
「あと三分!」
子供たち。
「三分!」
マックス。
「長い!」
タイラー。
「静かにしろ!」
イーサン。
「お前が言うな」
ルイスが小さく言う。
「叔父上」
「なんですか」
と、悠馬。
ルイスは聞く。
「来年も……」
少し間。
「ここに来れますか?」
悠馬は少し考える。
「どうでしょうか」
ルイスは小さく頷く。
「また来たいです」
悠馬は頷く。
「努力しましょう」
凛が大きな声で言う。
「十!」
家の中の子供たちが一斉に叫ぶ。
「九!」
「八!」
「七!」
ノア。
「うるさい」
「六!」
「五!」
エドワードが少し笑う。
「四!」
「三!」
「二!」
「一!」
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「「「「ハッピーニューイヤー!」」」」
大歓声の子供たち。
跳びはねるリリー。
「おめでとう!」
マックス。
「新年だ!!!」
タイラー。
「うるさい!」
イーサンは笑う。
テラス。波の音。暗い海。
悠馬は小さく言う。
「明けまして」
エドワード。
「おめでとう」
拓海。
「今年もよろしく」
ノア。
「忙しくなるな」
悠馬は少し考える。
それから言う。
「ええ、そうですね」
家の中。
エレノアが笑っている。
新しい年が、静かに始まった。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。
結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。
相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。
更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので
よかったらまた覗いてください。
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