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佐伯悠馬の結婚事情(仮)  作者: 雪森蓮


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幕間 「年末」

下書きの禅問答加減に毎回泣く(2回目)

~帰ってきた海~


夕方、

子供たちが海から戻ってくる。


砂まみれの濡れた靴。

泥だらけの玄関。


ドアが開いてイーサンが入ってくる。


「ただいま」


中から凛の声。


「濡れてるじゃない!」


タイラーが答える。


「海行ったからしょうがないよ」


リリーが笑いながら言う。


「すっごく楽しかった!」


「冷たい!」


と、マックス。


ルイスが言う。


「だから言ったじゃないか」


廊下から足音がしてきた。


ノアが出てくる。


「……」


全員を見る。


「誰が行けって言ったんだよ…」


マックス。


「海があれば行くじゃん」


ノアはため息をつきながら言う。


「見れば分かるけどさぁ」


少し間。

悠馬が後ろから来る。


「風邪をひきますよ」


ノアが答える。


「もうひいてんじゃない?」


マックスは即座に言う。


「平気だよ!」


「平気ではありません」


と、悠馬。


凛が問答無用、と指をさす。


「シャワーに行きなさい!」


子供たちが一斉に走っていった。


廊下が騒がしい。


ノアが言う。


「静かな家だったはずなのに」


悠馬が聞く。


「そうでしょうか」


ノアは言う。


「多分?大昔は?」


リビングの窓の外に見える海。


「ここ、いい場所だろ?」


と、ノア。


悠馬は頷きながら言う。


「ええ、そうですね」


少し間。


ノアがにやっと笑って言う。


「兄さん?」


悠馬を見る。


「エレノアさんを”エラ”って呼んでるらしいな」


悠馬が一瞬止まる。


「……はい」


ノアがニヤニヤと笑う。


「進んでるんじゃね?」


悠馬は答える。


「そうでしょうか」


ノアはいう。


「そうだよ、うんうん」


二人は海を見る。


外にはまた、子供たちの声。


まだ騒がしい。


年末の家は、全然静かにならない。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


~年末のテラス~


夜、テラスの灯り。


静かに響く波の音。


テーブルの上のワイングラスに明かりが映る。


エドワード、拓海、カイルが座っている。


少しして、ノアがグラスを持ってやってく来た。


「寒くない?!」


カイルが笑いながら言う。


「そりゃ海だからな」


ノアはぼやく。


「まぁ…英国よりましか…」


「違いねぇ」


それを聞いて拓海が笑う。


エドは静かに海を見る。


「賑やかだ」


家の中で子供の声。

賑やかな笑い。


カイルは言う。


「年末だからな」


エドワードは頷きながら


「そうだな」


といった。


少し間があいて拓海が聞く。


「そういえば悠馬は?」


ノアが答えた。


「子供の監視してるね」


カイルが笑いながら、


「似合うよなぁ」


という。


「確かに似合うねぇ」


と、ノア。


エドワードも、コクリと頷く。


その時、ドアが開いた。


悠馬だ。


「呼びましたか」


ノアが即答。


「呼んでないよ?」


拓海が椅子を指さして言う。


「ま、そこに座れよ」


悠馬は少し迷って、それから座る。


グラス。海。


エドワードが言う。


「春、6月頃に式を挙げることに決めた」


悠馬。


「はい、分かりました」


ノア。


「決定だね」


カイル。


「決定だな」


拓海が嬉しそうに笑う。


悠馬は海を見る。


波の音が遠く聞こえる。


家の中では、エレノアの声。


リリー、そしてマックス。


また大騒ぎをしている。


それを聞きながら悠馬は小さく言う。


「静かな家には、ならなそうですね」


ノアが笑う。


「しばらくは絶対ならないなぁ」


年末の海は、暗くて静かだった。


でも家の中は、相変わらず騒がしかった。



ここまで読んでくださってありがとうございます!


『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。

結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。

相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。


更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので

よかったらまた覗いてください。


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