その189 「クリスマス翌日」
二人の未来はそのうち?
朝、冬なのに暖かい。
海、そして太陽と砂浜。
マックスが走っている。
後ろからルイスが追いかけている。
マックスが振り向く。
「遅いぞ!!」
ルイス。
「マックスが速すぎなんだよ!」
マックスは笑う。
「当たり前だろ!!」
波が来る。
マックスはそのまま突っ込んだ。
「冷たい!」
ルイスがいう。
「だから言っただろ!」
タイラーは少し離れて腕を組んでいる。
「子供だな、お前ら」
リリーが笑いながら言う。
「タイラーだってやってたじゃない」
タイラーが向きなってかえす。
「昔の事だよ!」
イーサンは岩に座っている。
「毎年よく飽きないな」
マックスが水を蹴って、それがルイスにかかる。
ルイスが叫ぶ。
「やめろよ!!」
マックスは笑いながら言う。
「やだね!」
ルイスは向きになって答える。
「冷たいよ!」
マックスは言う。
「海だぞ、当たり前じゃん」
ルイスは少し考えて、それから思い切って靴を脱ぐ。
そして、バシャン!!と波に入った。
マックスははしゃいで言う。
「ほら!」
ルイス。
「冷たいよ!」
マックス。
「楽しいだろ?」
少しして、二人は砂に座る。
海を見る。
マックスが言う。
「なあ、ルイス」
ルイス。
「なに?」
マックス。
「ルイスってさ、ずっとあそこ(英国)いるん?」
ルイスは少し考えて、答える。
「たぶん、、そうかな」
マックスは言う
「つまんなそうだな」
「そりゃ、つまらないよ」
と、ルイス。
マックスが笑う。
「それじゃあさ、来たらいいよ」
ルイスはキョトンとして返す。
「え?どこへ?」
「そりゃもちろん、ココ(アメリカ)さ!」
と、マックス。
ルイスは少し考えて黙る。
顔を上げて遠く、海を見る。
それから言う。
「無理だよ……」
マックスは真顔で言う。
「なんで?」
「家があるから」
と、ルイス。
マックスは答える。
「そんなの、逃げりゃいいんじゃん」
ルイスは答える。
「それは、無理だよ………」
マックスは少し考える。
それから言う。
「じゃあさ、」
砂に指で線を引く。
「13歳」
ルイスは不思議そうに聞く。
「なにが?」
マックスが言う。
「13歳になったら来ればいい」
「学校があるよ。13歳からね」
と、ルイス。
マックスは言う。
「そんなの知らないよ」
指を折りながら、ルイスは言う。
「まず、お祖父様」
マックス。
「知らない」
ルイスは続ける。
「そして父上」
マックス。
「知らない」
少し沈黙。
マックス。
「俺が来いって言ってるんだからさ、来い!」
ルイスは少し考えて、そして海を見る。
それから言う。
「…考える」
マックス。
「遅いよ」
ルイス。
「まだ僕は8歳だよ」
マックスは笑う。
「まぁ、考えとけよな!」
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そのとき、後ろから声がした。
「何をしていますか?」
悠馬だった。
二人が同時に振り向く。
マックス。
「海だよ!」
悠馬。
「見れば分かります」
ルイス。
「叔父上」
悠馬は二人を見る。
びっしょりと濡れている。
「風邪をひきますよ」
マックスは勢いよく答える。
「平気だよ!」
悠馬がまじめな顔で話す。
「平気ではありません。戻りましょう」
ルイスは立ち上がる。
「僕、戻ります」
マックス。
「もう?」
ルイス。
「叔父上が怒るから」
悠馬は答える。
「怒ってませんよ」
少し間。
「まだ、ですが」
マックスが笑う。
「怖いって」
悠馬はため息をつく。
「戻りましょうか」
二人は歩き出す。
マックスが小さく言う。
「13歳、だからな」
ルイス。
「覚えてるよ」
海の音。冬の太陽。
未来の約束は、まだ砂の上に書かれたままだった。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。
結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。
相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。
更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので
よかったらまた覗いてください。
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