その188 「クリスマスの夜」
もう少しで終わるかなぁ
夜、暖炉が暖かく燃えている
灯りは柔らく灯っている。
食事は終わっている。
子供たちはまだどこかで騒いでいた。
遠くで笑い声。
リリーの声。
「マックス!そこ!そこよ!」
マックス。
「違うって!間違ってるぞ!!」
タイラー。
「絶対違わない!」
イーサンが笑っている。
完全に止まらない。
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暖炉の前で大人たちは楽しそうに見ている。
お茶、コーヒー、ワイングラス。
蘭が言う。
「なかなか静かにならないわね」
カイルが笑う。
「しょうがないさ、クリスマスだしな」
ノアが言う。
「いや、元気すぎだろ?」
エドワードは静かにグラスを置く。
それから悠馬を見る。
「悠馬」
悠馬。
「はい」
エドワード。
「式は決まったのか?」
悠馬は少し考える。
「まだ決めていません」
ノアが言う。
「遅いなぁ」
凛。
「ほんとにね」
悠馬は少し困った顔。
「そうでしょうか」
拓海が言う。
「春でいいんじゃね?」
少し沈黙。
ノア。
「春だな」
カイル。
「春だ」
凛も頷く。
「春ね」
悠馬が言う。
「決まりですか?」
ノアが笑う。
「決まったな」
エレノアが吹き出す。
「早いですね」
悠馬は少し考える。
それから言う。
「…春ですか」
エドワードが頷く。
「春だ、いや、6月頃がいいか」
エレノアは悠馬を見る。
「いいんじゃない?」
悠馬は少し黙る。
それから頷く。
「分かりました」
ノアが言う。
「決定だな!」
凛が言う。
「決定ね」
カイルも笑う。
「決定だね」
悠馬はため息。
「…決定ですね」
エレノアは静かに笑っている。
暖炉の火。外は夜。
遠くでまた声がする。
「ルイス!まって!」
「マックス!やめて!!」
「それ俺の!」
悠馬はそちらを見る。
それから言う。
「来年」
少し考える。
「静かな家になるでしょうか」
ノアが即答する。
「ならないな」
蘭
「無理ね」
凛。
「ならないわね」
カイル。
「ならないな」
エレノアは笑う。
「残念ね」
悠馬も少し笑った。
暖炉の火が揺れる。
クリスマスの夜。
ハミルトン家では、
結婚式がとても静かに、
そして雑に決まった。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。
結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。
相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。
更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので
よかったらまた覗いてください。
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