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佐伯悠馬の結婚事情(仮)  作者: 雪森蓮


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その187 「クリスマスの朝」

クリスマスです。

朝、まだ少し早い。

窓の外は明るい。

海からの光が入ってくる。


エレノアは目を覚ます。


少しだけ、静か。

遠くで聞こえる波の音。


それから、


突然、ドン!と、音がする。

子供たちが廊下を走る音。


「マックス!!」


「待てって!」


「先に行くな!!!!」


エレノアは目を閉じたまま、小さく笑う。


あぁ、クリスマスだ。

またドアの前を走る音。

今度は声。


「ルイス起きろ!」


「もう起きてるよ!」


「嘘だ!」


「起きてる!」


ドアの向こうで誰かが笑う。


そして、バタバタ!!!


近寄って、遠ざかる足音。


エレノアは起き上がる。

カーテンを開けて、空を見上げる。


青い空。

カリフォルニアの冬は暖かい。


少しして、また廊下。


今度は大人の声。


ノアの声だ。


「静かにしろって言っただろ!」


子供たち。


「クリスマスだよ!!」


ノア。


「知ってるよ!」


少し間。そしてノアが笑う。


「でも静かにしろ!」


まったく静かにならない。


エレノアはくすくす笑う。


服を着がえて、ドアを開ける。


廊下にでると

ちょうどルイスが走ってくる。


こちらを見て止まる。


「エレノアさん!おはようございます!!」


「おはよう、ルイス」


少し間。

ルイスが言う。


「プレゼント!行きましょう!」


エレノアは笑う。


「まだ開けてないの?」


ルイスは少しだけ真面目な顔。


「叔父上が全員そろうまでって」


エレノアは少し驚く。


「あら、意外ね」


ルイスは頷く。


「厳しいよね」


その時、後ろから声が聞こえた。


「厳しくないです」


悠馬だった。


ルイスが振り向く。


「叔父上!」


悠馬は少しだけ笑う。


「順番ですよ」


マックスが階段から叫ぶ。


「順番なんてないよ!」


悠馬が言う。


「あります」


マックス。


「ないよ!」


ノアが言う。


「ある!」


リリー。


「あるの?」


タイラー。


「知らない!」


イーサンが笑う。


完全に混乱している。


エレノアはそれを見ている。


この家は静かそうに見えて。

とても騒がしい。


悠馬がエレノアを見る。


「おはようございます」


「おはようございます」


少しだけ、間。

悠馬が言う。


「クリスマスです」


エレノアは笑う。


「ええ、そうですね」


それから子供たちを見る。


「よく分かります」


悠馬も少し笑った。


階段の下では、マックスとタイラーが

すでにプレゼントの山を囲んでいる。


ノアが言う。


「待て!」


待たない。

紙が破れる音。


歓声。凛の声。


「まだ早い!」


さらに騒ぐ。

エレノアはそれを見て、ふと思う。


去年のクリスマスは、

こんな場所ではなかった。


でも、こういうのも悪くない。

むしろ少しだけ、楽しい。


その時、マックスが叫ぶ。


「ルイス!これ見ろ!」


ルイスが走る。


エレノアはその後ろ姿を見る。

それから、隣の悠馬を見る。

悠馬は子供たちを見ている。


少し困った顔。

でも。

どこか、嬉しそうだった。


クリスマスの朝。


ハミルトン家は、今年も騒がしい。



ここまで読んでくださってありがとうございます!


『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。

結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。

相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。


更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので

よかったらまた覗いてください。


感想・フォロー等とても励みになります!

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