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佐伯悠馬の結婚事情(仮)  作者: 雪森蓮


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208/293

幕間 「六月の机/試験」

なんか時系列がグダグダになってきてる気がする、、、すみません_| ̄|○

朝は静かだった。


六月の空気は乾いている。

校舎の廊下には声が少ない。


”アビトゥーアの日”


ロッテは席に座る。

ペン。


受験番号。

問題用紙。


周りは緊張している。


ため息。

紙の音。


ロッテは深く息を吸う。

落ち着いている。

数字は裏切らない。


問題用紙が配られる。


試験開始。

ロッテはページをめくる。


金融。

経済。

論述。

計算。


視線が走る。

難しくはない。


むしろ。

整理されている。


ロッテはペンを走らせる。


式。図。説明。

時間は静かに流れる。


途中でふと手が止まる。

窓の外。


空。


ロンドンを思い出す。

母の街。

そして。


”あの男”


ロッテは小さく息を吐く。


思考を戻す。

問題はまだある。


ページをめくる。

最後の論述。


ロッテは少し考える。

それから書く。


速く。

正確に。


時間が終わる。

ペンを置く。


周囲はまだ書いている。


ロッテは椅子にもたれる。

終わった。

教室を出る。


廊下は騒がしい。


笑う声。

不安な声。

ロッテは外に出る。


校門の前。

黒い車。


レオンが立っている。

ロッテは少し眉を上げる。


「来てたの」


「当然だ」


レオンは笑う。


「どうだった」


「普通」


レオンは頷く。


「それは合格だ」


ロッテは肩をすくめる。

車に乗る。

少し沈黙。


街が流れる。

レオンが言う。


「ロンドンだったな」


「ええ」


「迷いは?」


「ない」


即答。


レオンは少し笑う。


「観察か」


ロッテは父を見る。


「何を」


レオンは窓の外を見る。


「人間」


ロッテは小さく笑う。


「ウサギ?」


レオンは声を出して笑う。


「まだ言うか」


ロッテは真顔。


「処す」


レオンは笑いながら言う。


「なら」


少し間。


「よく見てこい」


ロッテは頷く。


ロンドン。

母。

そして。


”ウサギ”


ロッテは静かに思う。

結論はまだ出ていない。



ここまで読んでくださってありがとうございます!


『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。

結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。

相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。


更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので

よかったらまた覗いてください。


感想・フォロー等とても励みになります!

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