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最強教師は最低のクズ野郎~神殺しの王。教師となり美少女を育成する〜  作者: さく・らうめ
カルドニアのアベンジャー編
195/520

リセリアとの亀裂

 シャルロッテの話を終えると、バアルは再び黒い渦のワープホールへと消えて行った。

 それと同時に暗黒に染まった空は再び青い空へと戻っていた。

 ほのぼのとしていたBBQから、台風の様な事態に急変した一幕が終わりを告げた。

 残った者達は白昼夢を見ていた様に唖然としていた。


「まっさか、またカルドニアに行く事になるとはなぁ」


 スティーグは頭をかきながら、億劫そうに呟いた。

 カルドニアは昨年、スティーグが単身戦争を仕掛け、降伏させた国である。

 スティーグの力を目の辺りにしたカルドニアは恐怖に怯え、エルベキア王国の従属国となった。

 スティーグとしては正直、関わり合いになりたくない国であったのだが。


「まあ、しょうがねーか。報酬は破格だからな」


 バアルが手付と言って置いていったこの金塊。おそらくは24金(純金)だろう。

 これだけでも、とんでもない価値があるのは言うまでもないが、成功した暁にはこれと同等の純度の金塊をうず高く積むという。

 老後までどころか、何世代も遊んで暮らせるほどの報酬である。

 もうチマチマと労働に勤しむ必要などなくなるのだ。

 思わず顔がニヤけてしまう。

 その時、これまでずっと傍観していたリセリアがようやく声を出した。


「・・・もうなんだか、どこから聞いていいのかわからないけど、説明、してくれるわよね?」


 適当に濁すことは許さない。リセリアの目はそう言っている。

 周りの仲間達はスティーグを見つめる。

 スティーグやアティシアの素性を聞かせていいものなのか、考えているのだろう。

 スティーグは肩をすくめる。


「別に、絶対内緒って訳でもないからな」


 スティーグが口を開こうとした時、それに割って入る者がいた。


「お待ちください。お兄様を語る者はこの私を置いて他にありません」


 何故かドヤ顔で躍り出たアティシアが、リセリアに向き合った。


「語りましょう。お兄様が何者であるのかを」



*******


「一万二千年前に栄えた古代王朝最後の王? 神々や多くの種族の加護を受けて、この時代に復活した神の獣を倒し、世界を救った?」


 リセリアは顔を引きつらせながら、アティシアの話を聞いた。


「・・・とてもにわかには信じられない話ですが」


 リセリア同様、メイもまた大きな衝撃を受けているようだった。

 メイはスティーグに目を向けるが、まるで他人事のように平然としながら、いつもの様にだらんと弛緩した体制で立っている。

 とてもそんな偉大な人物には見えない。

 だが、リセリアには色々納得できてしまうことがあった。

 王国騎士団が束になってもまるで寄せ付けない驚異的な戦闘力。

 時に別人のように思えるその風格。

 アティシアの話を全て信じるならば、辻褄が合う。


 古代人が災厄を現代に招いた事については、発言に困る所だが

 神獣を退け世界を救ってくれた事は素直に感謝するべきだろう。

 王女として正式に感謝の意を示すべきだ。

 だが、リセリアにはまずスティーグに問い正すべき事があった。


「なんで無関係の人を見殺しにするような事を言ったの!?」

「?」


 何を言っているのか一瞬分からなかったスティーグであったが、先ほどのバアルとの会話を思い出し、ポンと手を叩いた。


「いや、だって俺関係ないし」



 パァン!!



 スティーグの言葉に被せるように、リセリアの平手がスティーグの頬を叩いた。


「見損なったわ!!」


 リセリアは振り返り、そのまま走り去って行った。

 その時、瞳から雫が溢れ落ちた。

 スティーグはポリポリと頬をかいた。

 ミラは若干責めるようにスティーグを見つめる。


「いいの、このままで?」

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