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取り調べ2

「まずは、そっちの三人組に話を聞こうか」


 話し合いに参加させてほしいとだけ言ったのに、スティーグは自分がこの場の主導権を握る気満々であった。

 憲兵は何か言おうとしたが、一先ず様子を窺うことにした。


「まず、最初から話してくれるか?」


 三人組は顔を見合わせた後に、戸惑いながらも話し始めた。


「何度も言ったんだがよ。俺達は普通に道を歩いていたら、そっちのねーちゃんがいきなり俺達に殴りかかって来たんだ」

「ふーん。つまり何か? 大の男三人が、女一人にボコボコにされたと?」

「う!」


 三人組は気まずげに顔を顰めた。

 そう、男達の言い分が正しいなら、かなりみっともないことになってしまう。

 どうにか言い繕うとして、男の一人が弁解した。


「それは、俺達に戦う意思がなかったからだ」

「なるほどな。あくまでお前らは見ず知らずの女に突然襲われた。そういう訳だな?」


 男達は頷いた。


「なんで、俺の妹はそんなことをしたんだろうな?」


 質問を投げかけられ、男は一瞬考えた後、首を振った。


「俺に解る訳ないだろう。むしゃくしゃしたとか、そんな理由だったんじゃねーのか?」

「んな!」


 通り魔扱いされて、アティシアは不本意の極みとばかりに声を上げた。


「ふむ。じゃあ、この欲求不満の暴力女が」

「お兄様!!」

「悩み深きお嬢さんが、ストレス発散の為に誰かを狙ったとしよう。じゃあ、なんでお前らだったんだろうな?」

「だから知らねえって!」


 質問に飽き飽きしてきた男は次第に声が大きくなっていった。

 スティーグは慌てずに、少し間を取ってから、疑問を口にする。


「おかしいとは思わないか? 突然誰かを襲うなら、力の弱い者を狙った方が反撃される確率は低いはずだ。わざわざ、大の男三人を襲う理由がどこにある?」

「そ、それは・・・」

「加えて、白昼堂々、問答無用で人を襲うような奴が、素手で襲うっていうのもおかしいよな? 御覧の通り、妹は武器を携帯している」


 スティーグは壁に立てかけてあるアティシアの剣を指差した。

 今度はスティーグは憲兵に目を向けた。


「どう思う憲兵さん?」

「・・・確かに、不自然ではある」


 考え込んだ憲兵を見て、仕掛けた側の男達は焦りを感じ始めた。

 逆にスティーグはこの憲兵を見る限り、グルの可能性は低そうだと考え始めた。


「だが、それはあくまでも彼女の心の問題に過ぎない。違和感はあるが、それだけで彼女の言い分を信じるわけにはいかん」


 スティーグは肩をすくめた。


「確かに。それじゃあ、今度はそっちの男に話を聞こうか?」


 スティーグは対象を目撃者の方に切り替えた。

 男は何を聞かれるのかと、肩を震わせた。

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